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紫「ぃよう！！！」
玄関を開けると、主演俳優がニコニコしながら立っていた。
「…なんやねん、こんな時間に」
紫「仕事終わりやねんけど、ちょっと小瀧さんちに寄ろうかなーって！」
「あんな、時間考えろて。なんで仕事終わりの寄り道がうちやねん。俺が寝てたかもしらんやろ」
紫「だからLINEしたやん？」
まぁ、…たしかに。
珍しく正論。
何も言えなくなる。
「…立ち話もなんやし、とりあえず入れば」
紫「おじゃましますぅ」
よく分からないままの感情のせいで、少し冷たい態度を取ってしまう。
本当は、好きな人に会えて嬉しいのに。
変なところで素直になれない自分に小さくため息をつく。
リビングに入ると、濱ちゃんはテレビに映る自分の姿に気付いた。
紫「お！なんや小瀧さんも見とったんや！」
「そりゃあ、…」
ソファに座る濱ちゃんにコーヒーを入れたカップを差し出すと、「ありがとう」と言って目を細めて笑う。
そして、さり気なく隣に座る。
紫「あー、この回かぁ！懐かしいなぁ」
隣でニコニコと朗らかに笑う姿と、テレビの中の刺激的な姿のギャップに、今更ながら緊張してしまう。
紫「ふははっ！今のアングルええよなぁ！この時みんなめっちゃノリノリでおもろかったんよ」
いや、なんやねんこのシーン。
これは、なんか、…あかんやろ。
紫「…望？」
「え、？」
紫「顔が真っ赤やで」
濱ちゃんがニヤニヤしながら下から覗き込む。
紫「小瀧さんには刺激的すぎたかなー？」
「は、子供扱いすんなや」
紫「小瀧さんももう大人やもんなぁ」
濱ちゃんは顔をくしゃくしゃにして笑うと、カップをテーブルに置いた。
紫「でも、…くくっ、そういうところがやっぱりまだまだ子供やねんな」
頭をクシャクシャに撫でられる。
もしかしたら、
濱ちゃんは俺がなんでこんな態度を取っているのか分かっているのかもしれない。
「あのさ、」
紫「んー？」
「さっき、久しぶりに望って言った」
紫「そやった？」
「うん」
名前で呼んでほしいけど、それを言ったら「のんすけ」の時のように、名前を呼んでくれなくなるかもしれないから、絶対に言わない。
紫「なぁ」
「…なに」
濱ちゃんが身体を折り曲げて笑い出す。
紫「ほんっま、おもろいなぁ！分かりやす過ぎて可愛いわ、ほんま」
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むらさきジャス民(プロフ) - ne_iroさん» 実は私もこのお話がお気に入りなんです☺️修正したい部分もあるんですけど、2人のそれぞれの時系列と想いを表せられたかなって思ってるので、そう言っていただけて凄く嬉しいです！✨ (2022年11月28日 21時) (
レス) @page39 id: 83f3f5f1c7 (このIDを非表示/違反報告)
ne_iro(プロフ) - 🫣読み返してて、長い片想いが好きすぎてコメントしちゃいました！途中すごく苦しかったけど、💜さんの『嫌いって言わんで』が何回読んでもぎゅーってしちゃって…苦しいのは💗くんのはずなのに何とも言えない気持ちになって涙腺崩壊でした😭 (2022年11月28日 14時) (レス) id: 1e987a1157 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきジャス民(プロフ) - こみみさん» コメありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいお言葉😭本当に励みになります！楽しんでいただけるお話が書けるようにこれからも頑張っていきます！ (2021年11月25日 21時) (レス) id: ac88e2bdd3 (このIDを非表示/違反報告)
こみみ(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます。桃右・特に紫桃が大好きで、いつも作品拝見しております！今回の新話もすごく素敵でほっこりしました…！これからも応援させていただきます(^^) (2021年11月24日 21時) (レス) id: a380386f35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JWpurple
| 作成日時：2021年8月29日 21時
