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仕事が押してしまい濱ちゃんはまだ帰ってこない。
『ごめんな、遅くなるから先に寝ててもええから』
そんなLINEが来たけど、寝れるわけがない。
ダイニングテーブルに並ぶ勝手に用意をした夕飯を見ながら、椅子の上で体育座りをして帰りを待つ。
ちらりと時計を見ると間もなく24時。
「いい夫婦の日、終わってまう」
静かな部屋に声が響く。
その時、玄関からガチャガチャ言う音が聞こえた。
濱ちゃんが合鍵で玄関を開けているんだろう。
迎えに行こうと立ち上がると、バタバタと足音を立てて物凄い勢いで濱ちゃんがリビングに現れた。
紫「のぞ、むっ、はぁ、ごめん！」
息を切らした濱ちゃん。
マンションの近くで車を降りて、そこから走ってきてくれたのかもしれない。
「どしたん、そんなに慌てて。お帰り、濱ちゃん」
紫「ただいま！…あぁ、23日になってもうたー！」
時間を確認すると、脱力しながら抱き着いて俺の肩におでこを乗せる。
「？？どしたん？」
紫「や。22日に帰ってきたかってん…」
更に脱力してわざと体重を俺に預けてくる。
「ちょお、重いって！笑 もう、ほんま濱ちゃんどしたん〜」
紫「望。ちょっとこっち来て」
手を引かれてリビングのソファに座らせられると、濱ちゃんは背負ったままだったリュックをおろし、ロングのアウターを脱いだ。
「…え？なんで？」
濱ちゃんはスーツにネクタイをしめていた。
「…今日、パーカー着てたよな？」
どこで着替えたん？
それよりも、なんでスーツなん？
そして、濱ちゃんが足元に座る。
紫「早く帰ってこれなくてほんまにゴメンな。望やって疲れてるのに、ご飯まで…」
ダイニングテーブルを見ながら眉を下げる。
「や、俺が勝手に作ったんやし、気にしなくてええから」
しょんぼりする濱ちゃんの手を取り、膝の上にのせてきゅっと握る。
「それより、ワガママ言うて来てもらってごめん」
紫「あ！それはな！俺ほんまに今日会いに来る予定やってん。ほんまのほんまに！ほんまにやから！」
「そんなに言われると嘘っぽいねんけど笑」
紫「ええ〜？笑」
濱ちゃんが顔をクシャクシャにして笑う。
あぁ、この顔好きやなぁ。
そう思いながらじっと見つめていると、
紫「…その顔好きやなぁ」
濱ちゃんはそう言って優しく微笑んだ。
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むらさきジャス民(プロフ) - ne_iroさん» 実は私もこのお話がお気に入りなんです☺️修正したい部分もあるんですけど、2人のそれぞれの時系列と想いを表せられたかなって思ってるので、そう言っていただけて凄く嬉しいです！✨ (2022年11月28日 21時) (
レス) @page39 id: 83f3f5f1c7 (このIDを非表示/違反報告)
ne_iro(プロフ) - 🫣読み返してて、長い片想いが好きすぎてコメントしちゃいました！途中すごく苦しかったけど、💜さんの『嫌いって言わんで』が何回読んでもぎゅーってしちゃって…苦しいのは💗くんのはずなのに何とも言えない気持ちになって涙腺崩壊でした😭 (2022年11月28日 14時) (レス) id: 1e987a1157 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきジャス民(プロフ) - こみみさん» コメありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいお言葉😭本当に励みになります！楽しんでいただけるお話が書けるようにこれからも頑張っていきます！ (2021年11月25日 21時) (レス) id: ac88e2bdd3 (このIDを非表示/違反報告)
こみみ(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます。桃右・特に紫桃が大好きで、いつも作品拝見しております！今回の新話もすごく素敵でほっこりしました…！これからも応援させていただきます(^^) (2021年11月24日 21時) (レス) id: a380386f35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JWpurple
| 作成日時：2021年8月29日 21時
