Episode 6-9 ページ29
出口を探し階段を登ろうとした瞬間、
背後から殺気が膨れ上がる。
「ｯ！？」
反射でまだ繋がれた糸を強く引っ張る。
するとヒュｯと喉から零れる空気音が響く。
振り返り辺りはするものの光のない空間だが、気配を辿れ全員が宙吊りになって息絶えているようだ。
「つい力入れちゃったじゃない……。
不可抗力…いや正当防衛だよねコレ??」
言い訳を考えながら階段を登る。
…さっきの殺意……完全に私を殺りに来てた。
でも動けなかったはずよね?
いったいどうやって……………!!!?
「誰だｯ!?」
「……ほう、やはり見破られるか。
殺気を感知する事も出来るとは…恐れ入る。」
……気づかなかった…この私が?
どうやって今まで隠れていた??
気配を感じさせないこの男はいったい何者?
暗闇の中を見渡すがやはり見当たらない。
声だけが反響するように響くだけ。
「……まさか、見えていないのか?!」
「だったら何なの?」
「なんと、恐ろしく…洗練された……。
熟練者のような戦いをする。
気配だけを追って戦っていたとは!!」
「見えないことは私の脅威にはならない。」
目に見えるものが全てじゃない。
それに、見えなくとも私の風が教えてくれる。
私は私の勘を信じている。
「ワタクシの個性は影。
さァ……暗闇の中で共に舞いましょう!!」
「付き合ってらんないよ全くｯ!!」
飛んでくる幾多の刃を避け、ワイヤーを辿りながらヴィランに向かう。
「なんと機敏な………これはワイヤー!?」
「ﾁｯ!!ったく勘の良い奴め!!」
「なるほどワイヤーと合わせることでその
変幻自在を可能にしているのか?
ならば……全て切り落としてあげましょう!!」
ブツンと糸が断たれる音が地下室に木霊する。
……全部を切るには時間がかかるはず。
残ってるワイヤーで終わらせなければ、
この暗闇では私が不利が高まる!!
「そこだｯ!!!」
懐から暗器を取り出しそこに在る気配に向けて投げる、が…カツンと壁に当たる音だけが響く。
感触は最悪……外したつもりはなかったけど。
未だ尚、ワイヤーを切り回っているヴィランを
探るが気配が上手く辿れない。
気配の消し方が上手いというよりは……。
これは個性の力による遮断だ。
人間技を通り越してる。
気配ではなく存在自体を薄めているんだ。
だったら……!!
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ポンコツ - 単純に原作沿いで嬉しい。最近の時系列とか原作からかけ離れてるの多かったりするから。ギリ範疇内って感じで展開されるの好きだわ。脳無倒しきれないとことか、絶対夢主ちゃんならやれたやろって思うけど、ちゃんと原作なぞってオールマイトに倒させるとことか!! (2020年9月18日 8時) (
レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅丸 - 一々カッコいい夢主ｗ死ぬ気の炎と個性のぶつかり合いはちょっと見てて面白い。ちょっとチート味溢れてる夢主なだけに死ぬ気の炎が強い感じ?作者的にもリボーン好きそうだからそっち寄ってそうｗ (2020年9月18日 8時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
唄詠(プロフ) - yunaさん» ご指摘ありがとうございます!!作者の知識が無さっぷりが皆さんに……!!本当にありがとうございます(泣) (2019年10月16日 17時) (レス) id: ea4e738573 (このIDを非表示/違反報告)
唄詠(プロフ) - ますしんさん» ありがとうございます!!感想でもコメントでも届くととてもモチベが上がります!! (2019年10月16日 17時) (レス) id: ea4e738573 (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - いつも楽しませてもらっています。細かくなってしまうのですが、”「激」ではなく「檄」を飛ばす”です。 (2019年10月15日 15時) (レス) id: 5dd49769de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2019年10月11日 22時
