第2次大規模侵攻10 ページ16
轟音と共に身体が投げ出される。
聞き覚えのある声に振り返るとそこには
銀色の炎を翼のように拡散して空を舞っている
見知った顔が居た。
新型は木っ端微塵になっていて、目も合わせない
彼女の後ろ姿に何処かホッとしてまった。
「…ほぉ……妹君だったか、悪いことをしたな。」
「あぁ、今のは言葉の綾と思って貰って構わないよ。
元妹だ…偶然居合わせたのがこの無能な元身内
だっただけ。」
「……なるほど、苦労して居るのだな。
さぞかしこの世界で生きるのは不便だろう。
我々の…世界に帰って来給えよ。」
「不便だとは思ったことは無い。
それに私は一度、死した身だからね。
帰ることは許されない。」
本当に……貴女は、向こう側の人だったのね…。
幼いながらにボーダーに入れたのも、生きていく
事が出来たのも全部、前世の知識があったから。
「……裏社会の人が……ボーダーだなんて…笑える。」
「そうね、私もそう思うわ。
血に染った手で…誰かを救う側になるだなんてね。」
「どう…して……助けたの。
何で見捨てなかったの!?私は貴女をあの日…!!」
「突き落とした?違うわ、落ちることを選んだ
のは私自身よ。貴女のせいだなんて身の程知らず
もいい所ね…あの朝焼けの日も、私が木虎の名を
捨てた日も全部私が選んだ道。
勝手に責任なんて感じないで…図々しい。」
やはり、彼女は私と目を合わせる事は無かった。
冷めた声色で淡々と毒を吐く。
「……お姉ちゃん。」
…それが彼女の優しさなのだと、理解してしまった。
だから私はその言葉を受け入れた。
「姉と呼ばないで、その資格は貴女には無い。」
不愉快だと鼻で笑った彼女に苛立ちを感じないのは
いつの日かに聞いた誰かの言葉だった。
『(名前)さんは隠すのが上手いから。』
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唄詠(プロフ) - はらぺこあおむしさん» 期待に添えられるような力かは分かりませんが、頑張ります！応援ありがとうございます!! (2019年6月13日 23時) (
レス) id: ea4e738573 (このIDを非表示/違反報告)
はらぺこあおむし(プロフ) - ぎゃー、夢主ちゃんとうとう力の全てを出す感じですか？長かったような短かったようなまだまだ楽しみにしています (2019年6月12日 22時) (レス) id: e8dc64ea52 (このIDを非表示/違反報告)
唄詠(プロフ) - 秋が生き易いさん» ありがとうございます!!私も夢主ちゃんを描いていてとても楽しいので、そう言って頂けると嬉しいです。これから更新頑張ろうという気持ちになります。 (2019年5月26日 1時) (レス) id: ea4e738573 (このIDを非表示/違反報告)
秋が生き易い - 夢主にマジ惚れる。惚れてまうやろぉぉぉぉぉ！ (2019年5月24日 0時) (レス) id: 1a136e5fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2019年5月18日 22時
