ボクは憂鬱キミは不機嫌2章【REBORN】 (ページ43)

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終わりの始まりページ43

「あと…5分。」

「…間に合わない…かなぁこれは。」

「(名前)さん?」

時間も無く、待ち人も帰らず。
持ち前のポーカーフェイスを崩してしまう程
焦りが伝わってしまっただろうか?

少し…凪の顔が嬉しそうに見えたのは
気の所為じゃない。

視られていたか。

「いいさ、急だったからね。
上手く行き過ぎるのも怪しいし。」

「(名前)ちゃん…私に手伝える事があるなら
なんでもするよ!!」

「ありがとうキョウコ。
…でもそうか……戻らない…か。」

不安そうにボクを見る2人の頭を撫でる。
万事休すだって??
そんなわけないだろう?

駒ならまだある。

伏線はこの為にあったんでしょ?
だったら時間稼ぎくらいはしてよね。
信じてないし頼みのんかしない。
でもキミは動かざる得ないよね??

ボクの為じゃない…彼女の為に。

「さて…時間だボクは行くよ。
凪はキョウコを守って。」

「…うん。」

「(名前)ちゃん…行ってらっしゃい。」

ポンポンと軽く頭を叩いて雲雀邸を出る。

午前0時…暗闇の空の下ボクは走る。
欠けた満月の淡い光がボクを照らす。

不安な顔をする2人の顔。
心配そうに見つめる京子、そして凪自身分かっていないだろうけど歪んだ顔はどこか嬉しそうだった。

「なんて…ボクの自慢のポーカーフェイスも
役に立つじゃないか。」

にんまりと薄く微笑む。

時間が無い?
そんなわけないだろう…これからがshow timeさ。

待ち人帰らず?
帰ってくるよ必ず。

ボクには視える…今、世界が廻る。