ボクは憂鬱キミは不機嫌2章【REBORN】 (ページ35)

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始動2 ページ35

雲雀家を出て黒曜へと足を運ぶ。

「…居てくれるといいけど。」

夜中、京子が部屋を出た後に精神世界を
通してボクは骸に会いに行った。
最初は逃げられていたけど、観念した彼は
仕方無しに協力してくれることになった。

「…(名前)さん。」

「凪か、どうした?」

「骸様はこっち。」

いつもの廃墟では無く、森へと向かう凪。
暫く歩くと洞窟が見えた。

「こんな所に洞窟なんてあったっんだ。」

「うん、中に骸様は居る。」

「凪は入らないの?」

「見張りを頼まれたから。」

そっか、と短い返事をして洞窟の中に
入っていく。

中も結構深くて進むに連れて灯りが
失われていく。

「趣味が良いとは言えないな。」

暗闇に包まれた世界に骸の気配を感じる。
声をかければいつもの独特な笑い声で
笑う骸に少し呆れた。

「ｸﾌﾌ…貴女も分かっているでしょう?
ボンゴレと対峙元凶と密会するとなっては
警戒するのも当然です。」

「まぁ…そうだね。
でも、ボクの力になってくれるんでしょ？」

「不本意ではありますがね…それで?
僕は何をすればいいのですか。」

勾玉の効力きかかっていない骸なら
繁桝の目盗んで彼らとコンタクトを取る
事ができる。

でも…それはあくまでボクのお願いだから。

キミが嫌がることをするのはイヤだよ。
でも、キミにしか頼れない。

「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。」

説明し終えるや否や骸は酷く顔を歪めた。

「まさか…この僕に……いえ、僕故ですか。」

「…キミにしか頼めない。」

悩んだ結果…なんて言い訳はしない。
無駄なことだから。

「1人…思い当たる節が居ますが。」

「うん、でも彼はボクの為に動かない。
信用もないし信頼も出来ない。
ボク個人としては彼と共闘なんて出来ない。」

「それで僕ですか。」

「嫌ならもちろん断ってくれていい。
…とは言いたくないんだけど。
でもそうも言ってられない。」

苦しめたくないはずなのに

守りたかった人のひとりなのに

いつもボクはキミを苦しめる。

苦渋の選択をさせてしまう。