ボクは憂鬱キミは不機嫌2章【REBORN】 (ページ25)

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僕のプライド1 ページ25

雲雀 side

「…こんにちは、雲雀さん。」

遠くを歩く彼女達を感じながらずっと後ろを
歩く足は少し軽かった。

彼女の側に居れるのが嬉しかった。
いつも何処か遠くへと行きたそうな顔をするから。
だからそれが怖くて2人を泊める事を許可した。

群れる奴は嫌いだけど、彼女の為なら
目を瞑っていられる。

「1人なんて珍しいね。
いつもうるさい犬を連れてる君が。」

「…単刀直入に言います。
雲雀さんは、繁桝さんのことをどう思っていますか?」

「何とも思ってないよ。
…ただ、邪魔かなとは思ってる。」

覚悟を決めきれない表情をここ最近よく
見かけた。

そうやって群れてるからだよ。
切り捨てられないのは。

「このままで…いいのかな…。」

「それを決めるのは僕じゃ無い。
決断を人任せにするのは得策とは言えない。
誰かに言われたから…だから仕方なくって
云うのは言い訳に過ぎない。」

「それはｯ!!…でも俺は獄寺君達を傷つけたく
無いんだ。リボーンだっていつもと違う。
みんなを守るための力を…みんなに使うなんて
俺は嫌なんだ!!」

「だからｯ!!」と続ける小動物は今にも泣き出しそうな顔で震える声で僕に縋る。

「俺に…力を貸してくれませんか?」

一緒に戦って欲しいと言わない所が小動物らしい。
戦わない…戦いたくない心の強さがそこに
あるのが分かる。

でも…それじゃあ駄目だ。

「…君の常套句は嫌いじゃないよ。」

だけど、今回はそれじゃあ無理だ。

仲間の為、みんなの為に…いつもそうやって
言い訳をして欲しくもない力を手に入れてきた
君にはもう分かっているはず。

今回のそれにはそのありふれた君の言葉は、
気持ちは通じない。

だって君が想っている彼らは君を想って
いないから。

「君が覚悟を決められないのなら一生このまま。
既に答えは出てるんでしょ?
決められない覚悟を僕に委ねないで。
そんなモノ…僕は背負わないし背負えない。」

僕の全部は(名前)あげるから。
だから君の中途半端には付き合えない。