ボンゴレ10代目の妹はWTの世界に転生したそうです。【第4幕】 (ページ3)

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その後2-17 ページ3

視界が晴れて、見上げた夜空は彼女の輝きで
溢れていた。

無数に散らばるトリオンは星々のように煌めき、
背に翼の形を彩るトリオンは強く眩かった。

それはまるで彼女の強さを表しているようで…。

やっぱり、彼女は美しい人なのだ。

そんなことを思った瞬間、彼女の翼が雨のように
俺たちを包んだ。

作戦室のベットに横たわる身体は何処か軽かった。

誰が言い始めたかは知らない彼女の悪評が
脳裏で流れた。

彼女が本部で戦わないのは彼女専用のトリガー
だから、膨大なトリオン量を見られたくないから。

フリーなのはきっと彼女が誰よりも強いから。

「3-0か、今回はマシな方だっただろうな。
なぁに……あと2戦ある。
本物の強者の力を存分に味わってくるといいさ。」

「(名前)ちゃんがあんなに強かったなんて
知らなかったわ……ていうか規格外?
何で言わなかったのよ二宮君!!」

「昔の俺とは違う……からイケると思った。」

「単純過ぎ…じゃなくて根に持ってるのね。」

二宮さんは、確か彼女に誘われてボコボコに
されたんだったか…。

今日の模擬戦が無かったらそんな事言われても
きっと信じなかっただろう。

あと、2戦……多分完敗で終わるんだろうな。

「…どうした秀次?」

「いえ、何でもありません。」

胸を借りるつもりで貴女に臨みます。

この数ヶ月で俺は成長したと思っていた。
二宮さんのように……俺も勘違いをしていた。

俺は全然強くなんかない。

成長なんてしていない……。
彼女に手も足も出ないのだから。

〝強くなりたいなら強くなればいい〟

〝そのチャンスを私がプレゼントしてあげる〟

〝パワーアップは出来る時にしておいた方がいい〟

貴女が言ったんだ……。
俺を強くしてくれるのはきっと、貴女なんだろう。