Episode 8-7 ページ43
「ママ……ねぇママ聞いてよｯ!?お姉ちゃんがアタシを!!」
趣旨が変わった。
私への悪戯では無く、私を陥れる作戦に出たらしい。
「パパ、お姉ちゃんがアタシに……!!」
初めは呆れて無視していた両親。
然し、彼女の必死の努力は数年越しに実るのだった。
無視できない状況を作り上げた。
「アタシはただｯ!!お姉ちゃんに頑張って
欲しくてお茶を入れただけだったのに……!!」
私が勉強のストレスから彼女の入れたお茶をぶっかけた……らしい。
逆情でカッターで切りつけた、だとか。
自らを傷付ける事で両親の関心を煽ったのだ。
私がそんな事するわけが無い。
賢く、優秀で優しい私が妹にそんな事をするはずがない……然し現に彼女は深く傷ついて縋っている。
何年も、何年も募った怨念が漸く果たされた瞬間を見た。
「……(名前)、嘘ならそう言って…ね?
貴女はこんな事する子じゃ無いでしょ?!」
「…………。」
「本当にそうなのか(名前)…?
お前がラナを……今までずっと傷付けてきたのか!?」
「…………。」
返事をしない私に酷くイラついたように怒鳴り始めた両親。
見損なったと、お前のような悪に染まった者など白雪に要らない!!
私は彼等の憤怒を唯ひたすら静かに聞いた。
……これで、いいのだと。
そう思えたから私は何も言わなかった。
私は漸く彼等から解放される時が来たのだと
この日確信したのだ。
今まで溜め込んだ黒い感情を押し殺して私は彼の元まで走った。
私を私として見てくれない両親なんてもう知らない
私をずっと苦しめてきた妹なんてもう要らない
私の独りにして来た家族なんてもう必要無い
彼処にはもう居られない……居たくない。
いつしか期待の眼差しからゴミを見るように
見下す視線を私はもうこれ以上受け入れらない。
苦しい……辛いよ、私が何をしたっていうの?
期待を背負い、何度もこれまで応えてきてあげたのに??
それなのにあの子の味方をするの?
何年にも渡って私を傷付けてきたのはラナだったのに?
あの子のして来た事を知らない貴方達にどうして
私はこんな扱いを受けているの??
あぁ……苦しい、哀しいよ。
痛くて堪らない…独りは寂しい。
＿＿＿＿誰でもいい、私を助けて。
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渦鬱 - コロナ渦で見つけた作品ｗ何気なく見てたら普通にハマって読んでて自分でもびっくりww番外編とか話逸れるような脱線が無いから読みやすい!!たまに分かりずらい心情あるけどこっちで勝手に考察しろってこと?ｗでも予想するのも考察も好きだから妄想膨らんでる← (2020年9月18日 9時) (
レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
193 - 自分ももっと伸びていいと思います!!↓同じこと思ってる人いてマジ同士ｗ作者さんの作品全部見てる勢だけど、今までで1位2位くらいで好き!他の作品もみんな見てくれー!!ｗ (2020年9月18日 9時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
もっとやれ - シリアル好きには溜まらん!!ｗてかもっと伸びてもいいと思うこの作品!! (2020年9月18日 9時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
妖凛 - 読み返してると最初のトップページ?の紹介ページ?みたいなところで夢主ちゃんの現段階の心情と、ちょっと後の心情が描かれてるの好き!毎回トップページの感情伏線ここで回収するんだなってなる!! (2020年9月18日 8時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2019年12月12日 10時
