Episode 7-22 ページ24
「おやおや…僕が居ない間にそんな事が起きていたのですね。」
「…………はい。」
骸クンの居なかった間の事を戻ってきた彼に報告していると微笑みながら頷く骸クン。
…目が笑ってないわ。
「何故、ヒーロー側に任せなかったのです?
貴女の感知能力を駆使すれば彼等の到着の
時間を作るなど造作も無いことでしょうに。」
「だから時間稼ぎを……。」
「時間稼ぎ如きでその様ですか?
元選ばれた最強とは思えない戦い振りだ。
中途半端に戦うから周りの視線を集めてしまうのです。」
「アルコバレーノは今は関係無いじゃん。
…選ばれたのはただ風の炎を持ってたってだけだし、それに最強じゃないし。」
骸クンは私を過大評価し過ぎてる。
確かに呪いの虹に選ばれはしたけど、それはあくまでも私の持つ風の炎が根源でそれ以外は普通以下だった。
呪いだって他とは違って比較的甘いものだったし。
赤ん坊にはならなかった。
姫君みたいに短命でも無い。
ただ…そう、ただの炎の制御だけだった。
「……最恐と呼ばれた彼の下に居た貴女は普通以下
等ではありませんよ。
事実、それまで隠し通していた力を解放した際に己の身に何が起きたかは忘れもしないでしょう?」
「そりゃあ…あの時は呪いを恨んだけど。
それは炎に頼るしかなかった私の弱さの問題だし。」
「本来の4割も満たない炎を操って戦っていた貴女は弱者などではありません。
立派な戦士であり、強者でありました。」
「…そんな……言い過ぎだよ。」
呪いの力は絶対だった。
本来の力の4割前後でしか出せなかった力は
確かにこれ迄の歴戦ではとても足を引っ張る存在となっていた。
無理に力を解放すれば、呪いが体を蝕んだ。
鎖のような痣が体中に現れ激痛を走らせる。
諸刃の剣というには些か呪いというよりの暴走に近かったけど…その呪いの最中に誰かが触れるとその人に痛みが感染するようになっていた。
それを知ら無かった彼の人に同じ痛みを
与えてしまった時程、後悔したことはない。
呪いの解けた私は100%の力が出せる。
でも、今までのクセが抜けない。
つい…本気で戦うことに躊躇する。
あの痛みは何度も体験したくない激痛だったから。
どうしても本気で戦うという事が出来ない。
酷く、痛々しい様を…見られたくないし見せたくない。
その思いが強く根付いている。
もう、呪いは解呪されたというのに……。
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渦鬱 - コロナ渦で見つけた作品ｗ何気なく見てたら普通にハマって読んでて自分でもびっくりww番外編とか話逸れるような脱線が無いから読みやすい!!たまに分かりずらい心情あるけどこっちで勝手に考察しろってこと?ｗでも予想するのも考察も好きだから妄想膨らんでる← (2020年9月18日 9時) (
レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
193 - 自分ももっと伸びていいと思います!!↓同じこと思ってる人いてマジ同士ｗ作者さんの作品全部見てる勢だけど、今までで1位2位くらいで好き!他の作品もみんな見てくれー!!ｗ (2020年9月18日 9時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
もっとやれ - シリアル好きには溜まらん!!ｗてかもっと伸びてもいいと思うこの作品!! (2020年9月18日 9時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
妖凛 - 読み返してると最初のトップページ?の紹介ページ?みたいなところで夢主ちゃんの現段階の心情と、ちょっと後の心情が描かれてるの好き!毎回トップページの感情伏線ここで回収するんだなってなる!! (2020年9月18日 8時) (レス) id: 3ef1b144c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2019年12月12日 10時
