第168話 ページ39
さ「おかげで…上手くやれそう。」
事故にでも見せるつもりか？
無理に決まってる。
アンタの指紋が残る限り事故では済まされない。
さつきは馬鹿じゃない。
こんなことをしたらどうなるかなんて
結果が目に見えている。
…となるとやっぱり。
貴「さつ…き!!辞めろ!!」
さ「黙って!!(名前)が居なければこんな事にはならなかった!!(名前)さえ居なければこんなに苦しまないで済んだ!!(名前)が居なくなれば私は救われるんだ！！」
違う…違う違うでしょ！？
それは私の言葉だ！！
…違う、そうじゃない！！
貴「それ…は、さつ…きの言葉じゃ、無い!!」
さ「ﾊｯ!!…あ…ちがｯ!!待って!!」
私の言葉に我に返るさつき。
その反応で力の抜けた彼女は手を離す。
落ちかけている私を…。
貴「…ヤバ……死…！！？」
地面に吸い込まれる様に身体が浮いた。
途端に本当に自分が『消えてしまう』事を想像した。
いったい誰が悲しんでくれるのだろう…。
私はもうここで消えてしまうんだ。
もう、誰も私に振り回されないで済むのだと。
そんな事ばかりが頭の中を過ぎった。
走馬灯だったら良かったのに。
最後まで私は…誰かに迷惑をかけたまま。
ーグラｯ!!ー
宙に浮いた私の手をまた掴む様にさつきは
身を乗り出した。
互いに届かない手の距離に私は納得せざる得なかった。
届くわけが無い。
私達は一生このまま交わる事が出来ない。
死 を覚悟した。
でも…そんな小さな覚悟は裏切られる事となる。
貴「…あっ。」
グラりと視点が反転。
私の手を掴んだのは私の良く知る人物で大切な人だった。
一瞬だけ、視線があった。
その表情はとても焦っていて見た事が無い顔だった。
バタンと元いた場所に倒れ込む。
身体が震えている…私の身体じゃない事にすぐに気づく。
ギュッと抱き締められる身体が
温かい…あぁ、私生きてるよ。
貴「…ありがとう。」
背が少し伸びている。
体の線も前より大きくなった。
それでも相変わらず細い身体。
あわせるように伸びた白銀の髪が綺麗に結われている。
．
．
．
.
仁「＿＿＿＿約束守りに来たぜよ。」
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メガネ擬 - 最終パート楽しみにしています。でも寂しくなりますね唄詠さんの小説が終わっちゃうのは... 最終パート楽しみにしています。頑張って下さい！ (2017年9月8日 18時) (
レス) id: af95188728 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)鴉月(プロフ) - いよいよ最終パートですか！とっても楽しみです！毎日更新楽しみに待ってます。とても大好きな作品です。最終章も頑張って下さい！ (2017年9月8日 13時) (レス) id: fb2429c5d1 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 更新見たヨ。次からも更新頑張ってヨネ。 (2017年9月4日 11時) (レス) id: 781a67beb0 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 続き早くチョウダイ (2017年8月31日 1時) (レス) id: 781a67beb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2017年8月18日 13時
