欲しかった時に… ページ20
「おいｯ!!何だよ離せよ!!アタシが居なくてどうせ困ってんだろ？！アタシのおかげで仕事が回ってたって思い知ったんだろ？謝ってもアタシは戻らない!!でも退部する気は無い！！」
彼女は昔の私だ。
でもただ一つ違ったのは…。
＿＿＿＿此処に『私が』 居ること。
貴「センパイ…貴女の思いは痛いくらい分かります。知っています。それがどれだけの重さかも理解しています。だから、私が助けてあげます。一番欲しい時に欲しかった言葉を貴女に…。一番して欲しかった時にして欲しい事を貴女にします。」
もう…暗い闇の底に1人で居て欲しくないから。
認められない事がどんなに苦しい事か私は知っているから、信じてもらえない事がどんなに哀しい事か、居なくていい存在だと言われることがどんなに残酷か私は知っているから。
貴「悔しくて堪らない…。負の感情が頭の中を循環しているでしょう？抗う事を辞めたくなるのも当然。」
でも、それも今日で終わり。
悪いけどこの世界の私にはセーブをさせてもらうわ。行動を、範囲を狭めさせて貰うわ。
「お前…何言って？」
彼女の言葉にまた1度微笑んで体育館に入る。
具合が悪いと思われている私が戻ってきた
事に皆、心配と安堵と不安が混じった声を
掛けられる。
貴「すみませんでした。具合が悪いところをセンパイに助けて貰ってて…。ドリンク、まだ…ですよね？本当にごめんなさい。いつもセンパイが作ってくれるんですけど私のせいで…遅くなって。」
頭を下げ、チラリと見える範囲を見ればまだドリンクはまだのようだ。此処のさつきもどうやら壊滅的な料理みたいだから、ドリンクは作ってはだろう。故にまだ準備が整っていない。
…さぁ、みんな疑惑を持って。
そしてそれを声に出して。
もっともっと疑って頂戴。
虹「…そうだったのか、それはしょうがないな。(名前)もあんまり心配かけんじゃねーぞ。」
ポンと頭に置いた後、そのまま虹村主将はセンパイを一瞥して笑った。
虹「お前もお疲れさん。
いつもドリンク助かってるぜ。」
あぁ…やっぱり虹村主将はカッコイイよ。
そんな事言われちゃったらさ…。
「んなの…当たり前じゃん。
マネの仕事は選手のサポートだろ？」
ぶんぶんと頭を横に振り涙を我慢しながら
センパイは胸を張った。
虹「あぁ…いつもありがとうな。」
お礼を言われたのは初めてだったのだろうか？
センパイは振り返りドリンク作ってくると言い体育館を後にした。
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雪だるま - テニプリ出てます？！ (2017年11月4日 22時) (
レス) id: e556873c73 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 番外編終幕オメデト。本編の更新結構楽しみにしてるカラ、更新頑張ってヨネ。 (2017年7月21日 23時) (レス) id: ec2c624665 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 続編オメデト。番外編も良いケド、本編も更新してヨネ。 (2017年7月11日 0時) (レス) id: ec2c624665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2017年7月9日 22時
