第82話 ページ2
場に似合わぬ声を上げたのはアカリ。
本城の肩をポンポンと効果音が着くような
明るいオーラまるだしの顔。
奏「変な名前付けてんじゃねー!」
ぶち壊しもいい所、そんな彼女の顔をしっかりと睨み上げればふと気づく。
アカリが怒っている事に。
奏「おい、お前… 灯「カナカナは自我を出し過ぎなんだよ。もっと冷静にならないと…。ま、そんな事しなくても頭の良いカナカナは分かるよね?」チッ!!」
遮るように少し早口に言葉を紡ぐアカリに納得した自分に腹が立った本城。アカリが何を思っているのかも理解出来るが故にまた苛立ちが募った。
姫「アカリちゃんは分かってくれるよね!?」
本城の圧から逃げるようにアカリに近づく姫野。しかし、それもまた地雷だと気付かない彼女はきっと一生掛かってもそのままでこういう扱いを受けるのだろう。そしてこれが最初のトラウマである事を示すキッカケにもなる。
灯「ウ〜ン突然言われても分かんないなぁ!!って言えたら良かったんだけどさ…。今回はそうも言ってられる程あたしも優しく無いんだよね。」
交差する視線にアカリは置いて行かれる気持ちを思い出していた。幼馴染が独りを選んだ時、自分が何も言ってあげられなかった事をずっと悔いていた。何も言えずにただ憎むしか出来なかった自分がもう置いて行かれないように。
(名前)の隣を歩いている事が自分で思っていたよりも断然楽しかった事、キセキの世代を、姉を嫌う彼女を自分に似せたのが初めはキッカケだった。でも、時間が経つにつれて彼女はいつしか(名前)の側に居ることが楽しくなってきてた。
灯「分からないよ…ぅぅん違う。分かりたくない。アナタの事なんてこれっぽっちも分かりたくないよ。」
今が幸せなんだ。
あんなにも絶望したのに、今はとても幸せなんだ。
兄が隣に居て幼馴染もその仲間も友も一緒に居られる事が心の底から幸せだから。
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雪だるま - テニプリ出てます?! (2017年11月4日 22時) (レス) id: e556873c73 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 番外編終幕オメデト。本編の更新結構楽しみにしてるカラ、更新頑張ってヨネ。 (2017年7月21日 23時) (レス) id: ec2c624665 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 続編オメデト。番外編も良いケド、本編も更新してヨネ。 (2017年7月11日 0時) (レス) id: ec2c624665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唄詠 | 作成日時:2017年7月9日 22時