第83話 ページ18
それからは、どことなく距離が縮まった私達は談笑をしながら冷蔵庫に入れ終えた。
ヒトミ達と合流しようと思ったがスケールのデカイこの屋敷の中1人にさせられると多分迷子になるのは確実だからミヤビさんに案内してもらってる。
貴「いやぁ〜なんか、スミマセン。」
咲「広いですもの....仕方ありません。」
優しいミヤビさんは私に気を使ってくれている。
さっきのこともあったせいだと思うけど。
愛「いい!?コレはあたしが作ったってことにするのよ?!....聞いてるのッ!!返事は?」
厨房の中からヒロインの声がする。
中に数人いるメイドさんたちは困ったように返事をした。
貴「いつも....あんなんですか?」
呆れたように微笑めば、ミヤビさんも少し困ったように笑った。
咲「はい....気に入られたいようでずっとあの調子で....。」
....ってことは、気に入られてない?
氷帝は彼女の本心を知っている?
貴「なら....どうして?」
不意に言葉出た私にミヤビさんは少し驚いたように目を見開いた。
咲「....驚きました。まさか、貴女方だったとわ。」
私達....が何?
咲「お願いがあります。....私共から、そして跡部圭吾様からの。」
真剣な眼差しで見つめられる。
その蜂蜜色の瞳の真が私を捉えた。
(あぁ....嫌な予感が当たった。)
咲「相澤 愛花様に裁きの鉄槌を....。」
揺れる瞳があの不器用な彼を連想させた。
蜂蜜色の彼のように強がる彼女。
助けてやる義理は無い。
....ただ、ここに来たのはこの為。
幸村は知っていた。
もしくは頼まれた。
それを言わなかったのは、全て私達でケリをつけさせるため。決してテニス部を巻き込むな。という意図があるのだろう。
幸村....貴方を魔王にしたのは誰だと思ってる?甘ちゃんだったアンタをその地位に立たせたのは誰?
....私だ。
あまり、図に乗り過ぎることすると....貴方の首へし折るわよ?
貴「せっかくなんだから....みんな巻き込んでやるよ。」
小さく呟かれた言葉はミヤビさんには届かない。彼女の頼みに薄く微笑み了承した。
安心しなよ。
あのヒロイン面、すぐに剥ぎ取ってあげるから。
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唄詠(プロフ) - 榎瑠亜さん» ご指摘ありがとうございます!キャラの名前を間違えるなんてお恥ずかしい…(´・ω・`)すぐ変えさせて頂きます! (2017年3月22日 13時) (レス) id: ea4e738573 (このIDを非表示/違反報告)
榎瑠亜(プロフ) - コメント失礼します。跡部の名前の漢字が違う気がします。「圭吾」ではなく「景吾」だった気が・・・・。 (2017年3月22日 13時) (レス) id: 7f61088df0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唄詠 | 作成日時:2017年2月13日 20時