らくだい魔女と魔界の王族part2＊復活の王編＊

任せる ページ44

「カリン！」

　「フウカちゃぁん！！」


　またもや、あたしとカリンの声がかさなった。

　そして、二人して抱き締め会う。



　(…あったかい。)


　と、カリンの温もりを確認し、一安心。


　「で、なんであんたがここにいんのよ。
─カイ─」


　抱き合うあたしたちを遠くから眺めていたカイは、腕を組んで、紳士のように立っていた。


　「ん〜？オイラのオヒメサマが助けを必要としていたから、助けたまでさ♪」


　と、言うことまでもがキザだった。


　「もう、あとで詳しくいろいろ聞くからね？」

　「ドーゾ」


　あたしの言ったことに、カイはつまらなそうに答えた。


　「それで…覚悟はできてるの？」


「ラーク」


　あたしはみんなの真ん中に立ち、鋭くラークを睨んだ。


　「もうあんたが操れるものなんて何も無いんだから…！」


　あたしがそういいはなち、構えた瞬間、


　「待ってくれ。」


　と、あたしたちの間からツカツカと出たのは、


　「シイナ…？」


　「これはグリゴリー家の問題。せめて最後はハッキリとしたい。あたいに任せてほしい。」


　「…わかった。」


　あたしは深く頷いた。

作者から→←その頃

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す