らくだい魔女と魔界の王族part2＊復活の王編＊

カンドラ ページ41

レイside


　ラークの攻撃を防いでいる最中⋅⋅⋅


　攻撃がカリン様の方へと向いてしまった。


　もうここからでは間に合わず、シイナ様も同じだ。


　(まずいっ！間に合わない──)


　あぁ…どうしてぼくは、こういうときに限って無力なんだろう…


　カリン様に伸ばした手から、自然と力が抜けていく。


　「！！？？」


　突然、ラークの狼狽えるような声が聞こえた。


　急いでぼくは顔をあげる。



　「あっ…！」


　シイナ様は、小さく声をあげられた、でも、それは怒りとかはなくて、ただただ、驚いている声だ。


　「あぁ！」


　ぼくも、その状況を見て、シイナ様と同じく、声を漏らす。


　「もう大丈夫だよ…おいらのお姫サマ」



　と、キザな台詞をいっているのは、カリン様を抱き締めている体制に近い状態で、守りの結界を張っている…


　新緑の髪と、紅玉のような瞳をした殿方でした。


　えぇっと、確か彼は…


　「カイ…くん…！」


　そう！カイ様！


　学校ではとなりのクラスで、フウカ様のご友人でしたね！←


　ですが、当のカイ様は、どことなく不思議な雰囲気を醸し出しています。


　「カンドラの…」


　シイナ様が何かをボソッと呟きました。


　でも中々聞き取れず、え？と聞き返した時──…


　「おや、お久しぶりですね。カイさん…いえ、こうよんだほうがいいでしょうか？



カンドラの王」



＊

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