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松本「♪」
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そのライオンの潤が、吊り橋を渡っていました。
あれあれ？
今日はとても機嫌が良さそうです……
それもその筈で、潤は自分を怖がらない、自分の友達を見つけたのです。
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それは、ある晴れた日の事でした。
みんなに恐れられて、寂しい想いを抱えながら、潤は吊り橋を渡りました。
崖と崖とを繋ぐその吊り橋は古く、今にも落ちそうで、今では誰も使いません。
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●『さすが！ さすが潤くん！！』
▲『この吊り橋を渡れるなんて、さすが百獣の王！』
■『自分たちは、怖くてとてもじゃないけれど足を乗せる事もできないのに！』
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動物たちは口ぐちに賞賛しましたが、潤には解っていました。
それは自分が怖いから、自分を褒め称えるだけで─────自分の機嫌が悪くならないようにそういうだけなのだと。
だから、潤は『ちょっと行ってくる』と言って、寂しい想いを抱えて吊り橋を渡ったのでした。
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そんな潤ですが、向こう側の崖に自分とよく似た姿の相葉を見つけました。
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松本『！ あ、あの……』
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自分以外のライオンを潤はみたことありませんでした。(だから王なのです)
潤は、初めて見る自分と同じ金色のたてがみ(？)をした相葉に、ドキドキしながら声をかけました。
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松本『お、俺は潤……』
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いつもなら、潤のその牙を見て、ここで動物たちはみんな逃げ出してしまいます。
もしくはひれ伏して、何もしていない潤に『お願いします、助けてください』と懇願されます。
だけど、相葉は太陽みたいにそこにいるだけです。
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作者名：12（とうふ）
作成日時：2014年8月17日 3時
