another story 16『痴話喧嘩？』 ページ17
「悪い。さっきの話は気にしないでくれ」
一変した空気に気まずさを感じ、俺は途中まで食べた朝食を持って台所に向かう。
「待てよ、話は終わってない」
「終わりだ終わり！！こっちに来てないで、朝食を食べろ！」
「勝手に終わらせるな！話はすんでない！」
俺の後を着いてきたアッシュと皿洗いを始める俺。
必然的に互いの声量が上がっていく。
思いついたからと言って変に聞くんじゃ無かった。
こんなことになるなら黙ってれば良かった。
隣でブツブツと言っているアッシュを横目に皿を洗いながら、そんなことを考える。
「おい、聞いてるのか！」
「聞いてる聞いてる。それより早く飯を食え。俺は仕事があるんだ。」
「何でお前がキレてるんだよ」
「別にキレてない。呆れてるんだ」
「はぁ？！」
売り言葉に買い言葉。
終わる事の無い俺達の口論は、結局俺が仕事に行くまで続いた。
「おい、何処に行く！」
「仕事だよ！し・ご・と！俺は、お前と違って忙しいんだよ！」
「俺が暇だとでも言いたいのか！」
「だからそう言ってんだろ！」
何時もなら一人静かな朝の一時。
なのに今日は、玄関に来ても尚騒がしさが無くならない。
弄れた性格の俺は、何時もならきっと煩わしいと背を向けただろう。
だけど、
むくれた顔で、必死に俺へと言葉を投げてくるアッシュの姿には、その煩わしさなど一切感じられない。
「ボーッとすんな！聞いてんのか！」
「聞いてるよ。アッシュ、そろそろ行かないと本当に遅刻するから、話はまた帰ってからしよう。いいか？」
「・・・。」
納得いかないと目が訴えかけてくる。
「もし英二の家に戻るなら、鍵だけ閉めてポストに入れておいてくれて良いから。それじゃ、行ってくる」
「待て！」
「ん？まだ何か･･･」
呼び止められ視線を後ろへやると、両手を広げるアッシュの姿。
その行動の意味が分からず、俺はボーッと彼を眺める。
「どうした？」
「どうしたって･･･いってらっしゃいのハグだ。日本人はこうやって送り出すって英二の母親から教わった」
え、なにそれ。
そんなの俺の両親ですら、した事無かったけど？
「なんだよ！いらないならいい！」
「待て待て！！いってらっしゃいのハグ欲しい！下さい！」
カバンを床に起き、アッシュの胸の中に飛び込む。
「いってらっしゃい、A」
「おう！いってきます！」
お久しぶりです！→←another story 15『不意な質問』
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エリンギ - 初コメです。私は20代ですがこの作品が本当に大好きでちょこちょこ更新してないかなーと思って見てました。今日開いたら更新してたので最初から読み直して更新分を楽しもうと思います。更新楽しみにしています、自分を大事に頑張ってください！ (2月27日 22時) (
レス) id: 6d5f28664b (このIDを非表示/違反報告)
ライ - 初コメ失礼します。とりあえず言えることは最高でした！！続きが気になって仕方ありません。ですがお忙しいのかと思われますので、無理のない範囲で更新楽しみにしています！頑張って下さい！！ (12月8日 23時) (レス) id: f3bce32c70 (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - 初コメ失礼します。BFと同時進行で読んでたのでもう苦しすぎて……。お願いします、続き書いてください！あと、ユエルンくんとかシンくんもまた出てきたら嬉しいです！最後になりますが、素晴らしい作品をありがとうございましたっ (2023年1月25日 11時) (レス) @page17 id: a9705677e6 (このIDを非表示/違反報告)
A - 初めまして。一気に読んでしまいました笑こんな未来があったらいいなと幸せな気持ちになりました！続きも楽しみにしています(≧∀≦) (2023年1月6日 5時) (レス) @page17 id: d2b1f0465c (このIDを非表示/違反報告)
ココなし(プロフ) - 初めまして。この作品が本当に好きで時間を忘れて何度も読み返してます！素敵な作品をありがとうございます！！をとにかく伝えたくてコメント失礼します！お身体にお気を付けてお過ごしください (2022年1月29日 16時) (レス) @page11 id: 3932394f6b (このIDを非表示/違反報告)
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