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「はい、Aあーん！」
『…病人じゃあるまいし』
スプーンですくわれた朝食であるインスタントスープを目の前に差し出されて不満を言いつつも先ほど助けられた恩とオスマンがたまに見せる黒い笑みを思い出して渋々それを受け取った。
ただしご飯などの固形物ではなくれっきとした液体であったため、それをあーんで貰うには少々難しく、ぽた、とシーツに染みを作ってしまう。
「俺が洗濯しとくからな」
『え、ありがと…』
「俺が原因でなったことやし、当然やろ？」
こういう紳士的な所に女の子はコロッと落ちちゃうんだろうなぁ。
簡単な朝食を終えて休日なのですることもなく、かと言って昨晩のこともあり彼らと顔を合わせずらくなって本当に暇になる。
そんな空気を読んでか、オスマンは私の手を握った。
「昨日驚かせちゃったやろ…ごめんね？」
『あー、や。まぁ……みんな年頃だからね…』
しょうがない、皆んな誰しも通る道でたまたま近くにいた対象が私だっただけだ。
なんとなく彼の顔も見辛くなって逸らそうとしたが指を絡め取られて、さながら恋人繋ぎと意図せずなってしまう。
離してもらうよう申し出ようとしたがリーフグリーンがこちらを覗き込んですっかり目が離せなくなってしまった。
「信頼してくれるのは嬉しいけど…もーーちょっと警戒してもええんとちゃう？」
『え…？』
「犯したいくらいAのことが大好きな男が目の前におるんやで？」
『ちょッ、…！』
もう一度布団に入る事になるがリラックスした状態では全くない。むしろ危険信号が頭の中でガンガン鳴り響いている。
両肩をベッドに押さえつけられてギシ、と鈍く鳴るがそれ以上に布が擦れる普段ならなんてことない音が今は1番恐ろしかった。
『おっ、おすまん……』
「……その顔、あんま他の奴らに見せん方がええで？」
＿＿＿逆効果やから。
「……朝からは流石に盛りすぎだゾ」
ゴンゴンと扉を叩く音とバリトンが右耳に入る。
服に手をかけられた状態のまま暫く固まって、オスマンは口を尖らせてパッと手を離す。
お腹をすぐさま隠して今来たグルッペンを一瞥すると変わらない表情で依然として立っていた。
「取り敢えず、席は外してもらおう」
「……はぁーい」
有無を言わせぬ物言いにやっとオスマンは不満げながらも部屋を後にした。
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きつね君。(プロフ) - かなり前に完結してしまったようですが、改めてこのようなまぢ神作品を世に送り出してくれておりがとうございます！！！完結おめでとうございました(？？) (2023年4月14日 0時) (
レス) id: f4cd021470 (このIDを非表示/違反報告)
きつね君。(プロフ) - ヤンデレってたりヘラってる子達が性癖だったので、このような作品に出会えてうれしいの極みです！R指定作品を読んだのはこの作品が初めてなのですが、もう表現力も高すぎるし設定がまず神だったのでひとりでニヤニヤしてました() (2023年4月14日 0時) (レス) @page33 id: f4cd021470 (このIDを非表示/違反報告)
りこち(プロフ) - 色々とどストライクでした！ご馳走様です！！可哀想可愛いは正義！！！！ (2021年2月28日 15時) (レス) id: 7094782543 (このIDを非表示/違反報告)
青年A(プロフ) - マイソさん» ありがとうございます、どうぞどうぞこれからもうはうはしてください（笑）何気なくつくった作品をそう言って頂けて大変嬉しいです！ (2021年1月3日 15時) (レス) id: 071d1f2325 (このIDを非表示/違反報告)
マイソ - す！ (2021年1月3日 14時) (レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
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