第2章. 非日常は日常へ ページ32
『……毎日迎えに来なくても良いんだよ？』
「僕らがしたくてしとるんやもん、な！」
「はいっ！」
『…なら、良いんだけど』
成長薬のお陰で幼稚園児程の見た目と背丈が小学校中学年ほどになった。
毎日毎日会社から家に帰ろうとする時、誰かしら二人組が会社の出口に待ち構えているのだ。
本日はゾムとエーミール。
極端な組み合わせにも見えたが案外二人は仲が良いようで鼻歌を揃えながら私の隣に並ぶ。
当たり前のように手を繋がれるため両手が空くように手で持つバッグからリュックタイプになった。
「A、僕な、今日お迎えに行ける日やから楽しみにしててん！」
どうやら皆んな平等になるよう、交代制にしているらしい。
ワクワクさを隠しきれておらず、ずっと喋り続けているゾムにうんうん、と相槌を打っていると反対側の手にほんの少しだけ力が加えられた。
『エーミールも、楽しみにしてくれてたの？』
「…！はい！今日テレビで、クイズをやってて…！」
相手の事を考えて自分を蔑ろにするエーミールも少しばかり話したい事があるとき、可愛らしく手を握ってアピールしてくる事が多々ある。
彼らは学校には通えないため主に知識の入手方法はテレビか図書館で借りてくる本かの２つだ。
前までは私も分かる知識を披露されていたがここ最近、勉強するのが好きな子達に知らない知識を聞く機会が増えてきた。
『ただいまー』
「おかえりーっ！！」
家に帰るとおかえりの声のオンパレード。
抱きついてくる子もいれば遠くから声を張り上げてくる子もいる。
そして何よりも驚いた事がご飯を作ってくれる事だった。
「あ、おかえり、今日はカレーやで」
『いつもありがとうね』
ご飯、洗濯、掃除など家事も当番制。(諸事情によりコネシマとシャオロンにはご飯の当番が回ってこないが)
今日はトントンとチーノがご飯を作ってくれる。テレビや雑誌を見てご飯を勉強してくれている、と彼らは言う。
そんな当番制があるために私は段々する事がなくなってきて少し寂しさも感じる事はある。
「A〜、ゴキブリでたぁ…！！」
『どこ！？』
情けない声を上げてひぃひぃ泣き出してしまう鬱。
まだまだ子供だけど大人になったらどうなっちゃうんだろ。
-memo-
・寄生人は宿主に尽くしたくなる。
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ハッピー(プロフ) - レイさん» いえいえ、お役に立てて良かったです！ (2020年11月24日 21時) (
レス) id: 45915405f4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ハッピーさん» やっぱり公式の方でログインしてない状態じゃないと読めないですよね返信ありがとうございます (2020年11月24日 21時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
ハッピー(プロフ) - 私公式のアプリの方から読んでるんですけど、公式じゃなくて、ネットで調べてログインしてない状態からだったら読めました (2020年11月24日 20時) (レス) id: 45915405f4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - すみませーん2の方見れなくなってたんですがなにかわかる方いらっしゃいますか？ (2020年11月24日 19時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
をん - Rですね？入れましょう(決定) (2020年11月23日 21時) (レス) id: 9266b0967c (このIDを非表示/違反報告)
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