幼馴染と知っているのに。【緑】 (ページ15)

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阿部side

実は彼女の耳にはピアスがいくつか開いている。

さりげなく揺れるピアス

それが1番似合うという感情を抱くのも

彼女だけで

緑のモチーフが揺れるピアスを

こっそり買って準備していた。

今日もシルバーのピアスをしてるけど

彼女に近づいて両耳からそれをとって

人のピアスなんて付け替えたことないから

少し震える手で新しいピアスを付けてあげた。

阿部「はい。できたよ。」

そう言って彼女を鏡の前の案内する

鏡で揺れる緑のピアスを揺らしている彼女は

目をキラキラさせていて

希羅「阿部くん！ありがとう！」

不意打ちにその笑顔はずるいよ...

理性が飛びそうになるのを抑えて

阿部「...亮平...」

希羅「えっ？」

阿部「昔みたいに亮平くんって呼んでよ。

お願い...」

少し照れくさくて下を向いているのに

返事が一向に返ってこなくて

ゆっくりと顔を上げると

彼女の顔が近くに。

彼女も驚いていてふたりして顔を赤くしながら

たくさん笑った。

希羅「ありがとう！

...っ亮平くん！」

彼女は7年ぶりに呼んでくれた。

阿部「どういたしまして^ ^

希羅ちゃん！」

少しあの時に戻れたみたい

そんな気がして

この笑顔を近くで守りたい

いや、守るんだ。

そう誓った。