▼black strawberry days 【完結】

004：愛情過多だなんて ページ4

_




．




．




．




．









あれ、俺
ソファで寝ちゃってたのか




．




．




．




、




昨日放置した携帯を起こす




ぐっすり寝た気がしたけど
まだ朝の9時だった




．




．




．




．




山田「あー、めんどくせ」




画面をひとつ点けると
昨日見て見ぬふりをした
統一感のあるメッセージ




近づいてくる子は
みんな同じ目をして
みんな同じようなことを要求してきた




会いたがって
知りたがって
繋がりたがって




……まぁ、もう慣れたけど




．









．




ゆっくり身体を起こして
感情のない予測変換で返事を打つ




ごめん、収録してた




最近、忙しくてさー




予定空けられそうな時、連絡するね




．




．




．




．




．




．




．




山田「お前らは俺のなんなんだっつーの、」




．




．




．




．




．





．




──────────……




山田「はよーっす」




有岡「あ、山田！ちょっと！」




大ちゃん、ほんと
朝から元気すぎ




山田「なに？」




有岡「ここのスタジオの近くのコンビニ、行ったことある？」




山田「……コンビニ？」




有岡「まぁいいや、そこのコ……」




伊野尾「めちゃくちゃ可愛い子が居たんだってさー」




有岡「ま、いのちゃん！先に言うなよー」




山田「は、なんだそれ」




中島「マジ？どんな子？」




知念「大貴の可愛い、は信用できない」




有岡「……うるせぇぞ知念！」




．




．




．




．




コンビニの可愛い子って……




いや、でもまさか




そもそもコンビニに
女の子なんて何人か居るだろうし




．




．





．




．




．




．




小さく生まれた感情は
鼻で、ふっと流して




次々に聞こえるメンバーの足音に
増えてくる笑い声




さ、仕事しよ




小さく吐き捨てて
大きく吸った息が
喉の奥をすりぬけた




_

005：しょうがないこと、さえも→←003：はじめまして、を

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す