003：はじめまして、を ページ3
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山田「えっと……」
飲み物の棚から
大好きないちごミルクを探す
あ、あったあった
ココのコンビニには
一番好きなやつ置いてあるんだよね
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「108円になりまーす」
あ、小銭ねぇや……
千円札でいっか
山田「それで、お願いします」
「892円のお返しでーす」
山田「……あっ、」
気を抜いていた俺の指の隙間を
ゆっくり
小銭がすり抜けた
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「あっ、すみません……！」
山田「いえ……」
その子は
俺の手に釣り銭をのせて
申し訳なさそうに目を合わせた
「あ、すみませんでした……」
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あ、この子
きっと俺らのファンじゃない
いい意味で
ただただ普通に
お客さんを接客してる感じ
考えりゃ、それは普通なんだけど
俺にとっては
めちゃくちゃ新鮮で
めちゃくちゃ好感触だった
山田「……どうも、」
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──────────……
マネージャー「山田さん、」
山田「ん？」
マネージャー「どうかしました？」
山田「ん？いちごミルク美味しいなーって」
マネージャー「そうでしたか……」
……なんだよ
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マネージャー「お疲れ様でした」
山田「ん、また明日」
あー、疲れた
とりあえず風呂入って……
メシどうしようかな
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＿＿＿＿＿＿＿♪
しばらく触ってなかった携帯が
玄関に入ると鳴り始める
部屋に入りながら
片手間に画面を明るくした
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�犹嚇弔�ん、いつ会える？��
�犧Ｅ戮瓦呂鷙圓�ませんか？奢ります��
�猖擦靴ぁ�連絡ほしいな��
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見慣れた名前が
緑に埋まっていく
手にとったことを後悔して
ソファに寝転びながら
テーブルの上で
騒がしいヤツを滑らせた
これだから
仕事関係の人とメンバー以外に
連絡先教えるの嫌なんだよ
俺が帰ってきたのを
知ってか知らずか
携帯の画面は
しばらく明るくなったまま
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山田「……うるせぇ、よ」
一言呟くと
目を閉じた、その次は
あっという間に夢の中だった
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▼SOLA(プロフ) - 有岡担さん» コメントありがとうございます。いま連載中のお話が二つあるので、そのお話が完結したら検討してみますね。 (2020年5月17日 15時) (
レス) id: 52a307bcb1 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - めちゃくちゃ面白かったのでafterstory読みたいです！ (2020年5月17日 2時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年5月30日 21時
