020：は？だから違うって ページ20
_
．
．
．
．
．
山田「え、そんなに埋まってんの？」
マネージャー「そうですね……しばらく」
山田「あ、そう……」
．
．
．
．
．
リハーサル前
マネージャーに予定を確認したら
しばらく仕事で埋まっていて
思わず声が小さくなった
まぁ、仕事があるのは有難い
有難いことなんだけど……
あれ？
この前まで
何日かオフなかったっけ？
まぁ、とりあえず
後でスケジュール見て
調整できそうなとこ探すか
．
．
．
．
．
．
伊野尾「やーまだっ」
山田「ん、」
伊野尾「昨日なんでこなかったの？」
目が合うと
なぜか言葉が出てこなくて
伊野尾「打ち上げこないなんて、珍しくないですか？」
わざとらしく顔をのぞきこんで
いのちゃんの口角があがる
山田「まぁ、ちょっとね」
伊野尾「あれ？山田さん、その顔は……」
山田「なんだよ」
伊野尾「女の子かぁ〜！」
特徴的な声を合図に
目線は一気に集まって
山田「……ちょ、いのちゃん！」
有岡「え！山田の彼女？」
山田「は？ちげぇから！」
中島「どんな子？ね、どんな子！」
伊野尾「山田さん、春ですねぇ」
山田「うるせ！リハはじまんぞ、ほら！」
騒がしい部屋を
逃げるように出ると
足早な音が追いついた
．
．
．
．
．
．
伊野尾「山田ぁ、ごめんてー」
山田「もー、いのちゃんのせいだかんな？」
小さく肩を小突くと
特徴的な声と笑顔が並んだ
伊野尾「だーいじょうぶ、もう言わないってば」
山田「ほんとかよー」
伊野尾「ほんとほんと。……んで？告白できた？」
山田「いや、まだ……」
……ん？
並んだ肩の向こうで
口を隠しながら
いのちゃんは目を丸くして
伊野尾「相談なら、わたくし聞きますよ？」
山田「……、」
楽しそうに笑いながら
俺を追い越して行った
．
．
．
．
．
．
面白くないくらい
図星だったけど
たしかに
俺とAちゃんは
ただの知り合いで
それ以上の接点なんて無い
だから
俺とAちゃんは
知らないことも
分からないことも多い
そう考えたら
なんだか少し不安になって
なんだか少し悔しくて
気持ちがしっくりこないまま
音のする方へ向かった
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 278人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
▼SOLA(プロフ) - 有岡担さん» コメントありがとうございます。いま連載中のお話が二つあるので、そのお話が完結したら検討してみますね。 (2020年5月17日 15時) (
レス) id: 52a307bcb1 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - めちゃくちゃ面白かったのでafterstory読みたいです！ (2020年5月17日 2時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年5月30日 21時
