007：君のレールの上 ページ7
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「払ってくれるなら……、別にいいけど」
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ダイキ「……決まりね。伊野尾ちゃん、ココ申し込みする！」
伊野尾「あいよーっ、」
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まぁ、家賃かからないし
店にも行きやすいし
……そもそも
嫌になったら
また引っ越せばいい
気がつけば
自分の行動を肯定する
言い訳ばかり思いつく
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ダイキ「あ、俺さ本名もダイキって言うから好きに呼んで？」
「あ、はい」
ダイキ「その敬語も禁止ね！」
「……わかった」
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懐に入るのも早けりゃ
自分のレールに相手を乗せるのも早い
ニコニコ笑いながら話す流れに
不思議な居心地の良さを感じて
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伊野尾「とりあえず書類用意するから、また後日。用意できたら連絡するね？」
ダイキ「おっけ！……あ、俺行かねぇとだ。」
伊野尾「あ、出る時は鍵いらないよ」
ダイキ「わかった。じゃあ書類のやつ、また連絡して？」
伊野尾「ん。いってら〜」
ダイキ「またね、(あなた)ちゃん！」
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あっという間に
ダイキは、その場から居なくなった
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「……伊野尾ちゃん、なんで止めなかったの？」
伊野尾「んー？」
「今日は言わなかったじゃん。�爐笋瓩進�がいいよ�瓩辰董�
伊野尾「あー、言わなかったね」
「なんで言わなかったの？」
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伊野尾「似てるんだよ、二人とも」
「……似てる？」
伊野尾「客観視するのが上手くて賢い」
「……、」
伊野尾「それでいて、冷静なのに情が深い」
なにを言うか、よりも
なにを言わないか
伊野尾ちゃんの視野の広さに
少しだけ驚いた
伊野尾「だから、否定しなかっただけ」
「……なるほどね」
伊野尾「二人が決めたこと、それまでだよ」
「……そうだね」
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思わぬ理由に
驚きながら少し納得して
伊野尾「帰ろっか、お腹すいたし」
「あ、たしかに」
優しい表情の伊野尾ちゃんと
広い部屋をあとにした
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
