019：プライド、なんて ページ19
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「……お茶？」
薮「お茶……だな……」
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どうやら
私が出勤する時間帯いっぱい
全部の部屋が埋まってるらしく
もう私の客が予約しても
�猊�屋がないから�疝縮鵑任�ず
一人も接客できない=お茶
……になったらしい
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そんなこと
今までなかったんだけど……
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薮「まぁ、偶然だと思うからそん……」
「……違う」
薮「(源氏名)、」
「そんな甘やかしたらダメだよ……、薮ちゃん」
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薮ちゃんの悲しげな目付きに
少し申し訳なく感じたけど
どこか冷静な気持ちが
皮一枚で繋がって
そのまま言葉を続けた
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「店長……、今日は早退させてください」
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なんだか上手く状況が読み込めないまま
薮ちゃんに頭を下げることが
今は、精一杯で
薮「……わかった」
「……、」
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こんな仕事に対して
こんなくだらないプライドがあったこと
くだらないプライドが剥げそうになると
こんなにも怖いこと
それを痛感するのが
こんなにも苦しいなんて……
なんか、馬鹿げてる
でも
これが今の�犹筬瓩世�ら＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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薮「帰りは、……呼ぶか？」
「んーん、大丈夫。ありがとう」
優しい顔をしてくれた薮ちゃんは
私と目を合わせると
薮「じゃあ、また明日な」
事務所から静かに出ていった
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ずっとナンバーワンだった私に
プレッシャーをかけないように
きっと……
何も口出ししないでくれたんだと思う
昔から、薮ちゃんは
見てないようで
ちゃんと女の子を見ててくれてたから
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怖くて、少し傷ついて
なんだか晴れた気持ちのまま
しばらく
事務所のソファから動けずに
ただ、カーテンの隙間から見える
細い光を眺めた
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こんな世界に
私は、いつまで居るんだろう
ずっと続けられるワケでもないのに
ずっと輝くことなんてできるはずないのに
いつまで……
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山田「(源氏名)、」
声のする方に振り返ると
そこには
バツの悪そうな表情の山田が居た
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
