011：説明できない話 ページ11
_
．
．
．
山田「……いや、全然意味わかんねぇんだけど」
「だよね……」
．
．
山田の言いたいことは、わかる
だって
私も意味わかってない
だけど
うまく説明する言葉も
やっぱり、見つからないわけで
．
．
．
．
雄也「……お説教なんて、珍しいね」
山田「説教じゃねぇよ」
BAR店員の雄也
そう？って
優しく笑いながら
新しいお酒を差し出してくれた
雄也「(源氏名)ちゃん、これ山田につけとくから」
「さすが雄也、ありがと」
山田「お前らなぁ……」
呆れた顔の山田は
淡いピンクのお酒を
一気に飲み干した
．
．
．
．
山田「(源氏名)……」
「……うん」
山田「あんまり……、ガッカリさせないでくれよ」
グラスから口を離した
ため息混じりの言葉に
「……わかってる」
入店したばかりの時を
ふいに思い出した
．
．
．
．
．
なんの目標も目的もなく
適当に決めた店が
��TOKYO DOLL�瓩�
いくら貯めたいか、とか
どれくらい出勤したいか、とか
投げかけられる質問全部に
わかりません、って答えた私
．
．
．
．
絶対売れっ子になれるから
一緒に頑張ってみないか＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
．
．
面接中に
そう言ってくれたのが山田で
店長の薮ちゃんに
色々掛け合ってくれて
はじめのうちは
言い合いしたりもしたけど
今こうやって仕事してる中に
山田の存在は必要不可欠になった
だから
なんとなく異性と住むことも
言い難い、とは思ってて
でも隠すつもりもなかったから
どちらにしろ
ちゃんと言うつもりでは
あったんだけど……
．
．
．
雄也「(源氏名)ちゃん」
「……ん？」
雄也「……寝ちゃってる、山田」
優しい表情の雄也と目が合って
ふと隣を見ると
いつの間にか山田は
机に伏せて眠っていた
「え、いつの間に……」
山田は
そんなにお酒が強くない
でも、飲んでる最中に
眠ってしまうのは……珍しい
．
．
．
雄也「まぁ……大丈夫だよ」
「え……？」
雄也「詳しくは知らないけど、(源氏名)ちゃんは……大丈夫」
雄也がくれた
おまじないみたいな言葉で
「……ありがと雄也」
少しだけ
気持ちの突っかかりが
取れていく気がした
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 766人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
