034：内緒だけど ページ35
_
．
．
ユウリ「いつもは店で寝るのに、今日は絶対帰るからな……って」
二人の視線が温かくて
なんだか、くすぐったい
．
．
．
．
．
ヒカル「じゃ、俺らは……この辺で」
「あっ、ありがとうございました……」
ユウリ「ヒカ、そろそろケイトから電話くるかもよ？」
ヒカル「やべ、忘れてた」
．
．
．
ユウリ「あ、鳴ってる。携帯」
ヒカル「うっわ、あ……お姉さんまたね？」
綺麗な金髪に大きな瞳
八重歯を見せるヒカルさんは
電話しながらドアの向こうに消えて
ユウリ「……ダイキのこと、よろしくね」
小柄なユウリさんは
ダイキの背中と私を見て
少し優しく笑った後
ヒカルさんを追いかけた
．
．
．
．
．
．
ヒカルさんと
ユウリさんが言ってたこと
ダイキの身体を支えながら
ゆっくり思い返す
．
．
．
．
．
……すぐ帰ってくる、って
約束したから
帰ってきてくれたの？
いつもは店で寝たりするって
本当……？
．
．
．
．
．
．
．
ダイキ「……やーっと帰ったか」
「えっ……？」
乗せられた重さが
みるみる軽くなって
ダイキは
襟足を抑えながら欠伸をした
「起きてた……の？」
ダイキ「あー、寝てねぇから俺」
「えっ……」
ダイキ「アイツらすぐ帰ると思ってたんだよ。なのに、なんか……余計なことベラベラ話しやがって」
「もう、なにそれ……」
ダイキ「だから、寝たフリして……ずっと(あなた)の匂い嗅いでた」
「……うわ、最悪」
ダイキ「帰ってきたのにそれかよ、おい」
目が合って笑顔になると
ダイキは、もう一度
私を包み込んでくれた
．
．
．
．
．
ダイキ「……ただいま」
「おかえり」
ダイキ「ちゃんと待ってた？」
「ん……待ってたよ」
ダイキ「ありがとな」
「私も、ありがとう」
ダイキ「俺が帰ってきたかったんだよ」
．
．
．
．
．
ねぇ、ダイキ
今日帰ってきてくれたってことは
仕事より、お客より
優先してくれたんだ、って
少し自惚れてもいい？
まだ口に出して
聞けるほど勇気は無くて
私たちは
少しだけ、そのまま抱きしめあった
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 766人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
