024：どれくらい先まで ページ25
_
．
．
．
ダイキ「なに、……そんなに嬉しい？」
「え、なんで」
ダイキ「ずっとニヤニヤしてるから」
「……してない」
ダイキ「そう？」
「それより、ちゃんと前見て運転してよ……」
ダイキ「ったく、可愛くリアクションしときゃいいのに」
「可愛くなくて悪かったね」
ダイキ「ん？顔が可愛いから別にいいけど」
「……！」
．
．
．
．
．
いきなり唇を塞がれたことで
ただでさえ心が忙しいのに
スラスラと出てくるダイキの言葉に
思わず振り向いた
ダイキ「最初に会った時も言ったけどね。可愛い、って」
「……そうだっけ」
．
．
．
．
．
……うそ
ちゃんと覚えてる
ちゃんと覚えてるけど
あの時には
こんな気持ちじゃなくて
ダイキと一緒に居て
こんな気持ちになるなんて
思ってもなかった……だなんて
自分の気持ちを
色んな角度から見ていたら
途中のコンビニで買ったカフェオレも
すぐ底を尽きた
．
．
．
．
．
ダイキ「とりあえず高速乗るよ」
「はーい」
流れてくる知らない洋楽と
漂うダイキの香水の匂い
前の時は気づかなかったけど
ダイキの車って
居心地……いいかもしれない
．
．
．
．
．
ダイキ「まだ着かねぇから寝てていいよ」
「ん？んー……」
ダイキ「いいよ、気ぃ使わなくて。今のうちに寝とけ」
「うん……ありがとう」
ダイキの優しさに
ちょっとだけ甘えて
少し小さくなった洋楽を聴きながら
座席を軽く倒す
「話してていきなり寝たらごめん」
ダイキ「ん、大丈夫」
「ちなみに、どれくらいで着きそう？」
ダイキ「順調に行けば……一時間かからねぇくらい」
「ふーん、結構遠くまで行くんだね」
ダイキ「まぁな、途中寄りたいとこあった……って」
思ったより早く
助手席は眠気を運んでくるから
ダイキ「早速寝てるじゃねぇかよ……」
私は
居心地の良さに
あっという間に負けて
．
．
．
．
．
．
．
ダイキ「あとで聞いてやるから、(あなた)」
意識の向こう側から流れてくる
ダイキの言葉が
夢の中で聞こえた気がした
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 766人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
