014：そろそろ撮る？ ページ14
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山田「入るぞー」
「いいよー」
最後の客を見送ったあと
いつも通り山田の声がして
山田「おー、(源氏名)お疲れ」
「ん。あとよろしくね」
散らかり放題の部屋を
手際よく片付ける山田と話すのは
仕事後の、お決まり
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鏡台に座って
髪型と化粧を直してると
鏡越しに山田と目が合った
「なーに」
山田「そろそろ撮影行ってくれば？」
「あー、もうそんな時期だね」
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店の宣材写真
今は�狃姚瓩世�ら
制服姿の写真なんだよね
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山田「夏バージョンの(源氏名)ちゃん、撮ってもらえよ」
「そうだね、連絡しとくよ」
山田「相変わらず忙しいの？アイツ」
「え、どうだろ。わかんない」
山田「相変わらず冷めた姉弟だよな」
「そう？普通だよ」
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撮影するのも
お店の写真を更新するのも
全部は
腐るほど居る同業者の中から
自分に目を止めさせるため
しばらく来てない自分の客を
画面越しに呼び寄せるため
だけど……
お店の写真変えたのをキッカケに
会いにくる客
私からしたら不思議で仕方ないんだよね
……だって
本人は変わってないんだよ？
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「夏バージョンかぁ……やっぱ水着とか？」
山田「水着にパーカーとかでいいよ」
「山田も好きなの？そういう系」
山田「そういう感覚とっくに忘れた」
「ココで働いてたら、そうなるよね」
山田「そうそう。お前らじゃ勃たねぇ」
「え、贅沢者じゃん」
山田「は？うるせーし」
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異常な空間の中で話す
山田との話は
�猊當未隆恭亅瓩鮖廚そ个�
リハビリみたいで
いつも心地いい
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「山田、コレ持って」
山田「はいはい、お姫様」
「心こもってないなーほんと」
薮「……あ、(源氏名)お疲れ様」
「あ、薮ちゃん。お疲れー」
薮「山田。次2番空くから」
山田「あ、はい」
薮「それ、持つからいいよ」
山田「すみません。……行ってきます」
「ありがとー、薮ちゃん」
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慣れた手つきで
薮ちゃんが呼んでくれた
タクシーを待ちながら
アイツ宛の
メッセージを作った
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
