いちばん星☆【8】〜the first star of evening〜 (Ki)

376 宏光side ページ41

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「……ね」




『…ん？』





「……そろそろ教えてよ」






『えっ……

…なにを？』








「来る時…

車ん中でAが静かだった理由」





『…！』








そこまで言うと
視線を落として
唇を内側に巻き込んだA







視線を外さずに
そのまま真っ直ぐAを見つめてると








チラッとオレを見たあと
ボソッとAが話し出した









『……浴衣姿のみっくん

すごく色っぽいんだもん』






「へっ？？」





『……///』








予想外の言葉に
ポカーンとなるオレ









そして隣には
恥ずかしそうに俯いてるA







.







『……///』



「……」


そんなふうに思ってたの…？

それであんな貝みたいに無口になってたってこと？









「……」



もう……なんだよ









どっからどう見ても
Aの方が色っぺぇっつぅーのに




この娘はほんとに……









.








ドォーンと胸に響く花火の音よりも
ずっとずっと



Aのたった一言に
オレの鼓動は速くなる









花火見に来たのに
もうそんなのどうでもよくなるほど……







……Aがほしくてたまんなくなるじゃんかよ









.









.









「……じゃあ脱がす？」



『えっ…』









「……色っぽいオレ

もっと見つけてよ」




『…！』









打ち上がる花火を背に





…ｶﾞﾁｬｯ








Aの手を取って
部屋へと導いた









.

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