抱きしめたい 〜Smile for you〜 (2)

43 高嗣side ページ43

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仕事の予定と週末の天気を
ネットで確認すると





すぐAにメッセージを送った









高嗣＞お疲れ！
今週の土曜暇？






すぐには既読にならなかったから
スマホをしまって電車に乗り込んだ









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家に着いて
冷蔵庫から缶ビールを出すと
好きな芸人さんのDVDをつけて
ソファーに座った




「…！」





新着メッセージのマークに
すぐにアプリを開く









A＞お疲れ様！
暇だよ。笑







「ふっ…！笑」







たった2行の文字に

途端に弾む心









メッセージを送り返そうとしたけど…







「……」







電話のマークに触れた









.








〜♪〜♪〜♪




ちょっとドキドキしながら待ってると







A (『…はい』)




受話口から聞こえてきたAの声に
胸は高鳴った









高嗣 (「あっ……オレだけど…」)









A (『……オレオレ詐欺ですか？』)







高嗣 (「ちょっ…！笑
オレだよ…っ！笑
……名前出たでしょ？」)






A (『ふふっ…笑
うん…笑
どうしたの？』)









高嗣 (「えっ……あ〜…

…何してた？」)









A (『えっ…
今は……家でテレビ見てたけど…』)








高嗣 (「なんのテレビ？」)








A (『……お笑い』)








高嗣 (「えっ！？？」)









“お笑い” ってワードに
一気にテンションが上がるオレ









高嗣 (「A お笑い好きなの？」)







A (『うん』)







高嗣 (「オレもオレもっ！
オレも今 芸人さんのDVD見てたとこ！」)








A (『そうなんだ。笑』)









お笑い好きな人なんて
普通に考えたら結構居そうだけど…









そのとき初めて見つけた
Aとの共通点に








「……///」







オレの胸はめっちゃワクワクした








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