episode16 ページ18
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影山side
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ダンッッッ
ボールが勢いよく床に落ちる
自分で打ったボールを拾って、Aさんの方へ戻る
俺は今、Aさんにサーブを教えて貰っている
影「どうですか、今の」
貴「威力は十分だな」
影「他には」
身近にこんなすげえサーブを打てる先輩が居て、しかもそれを教えてもらえる俺はラッキーだ
どんな小さなことも聞き逃すまいと詰め寄る
Aさんは「気合いも十分だな」と笑った後、俺の腕からヒョイとボールを取った
貴「まあ言ってしまえばお前のサーブは今のままで十分強い。
が、あえて文句をつけるならコースだ」
影「コース……」
俺は及川さんのサーブを見て真似るように練習してきたが、確かに俺に及川さんほど精密なコースの打ち分けはまだできない
貴「お前、サーブの時どこを狙ってる?」
影「…一応、コートの端、ですね。試合ならリベロがいない方の」
貴「…
そうだな。確かにさっきのサーブもコートの端ではあった」
少し間をあけ、Aさんが話す。
何だ、今の間
俺が首を傾げていればAさんはフッと笑う
そしてボールを片手で持ち直し、そこで見ていろと言う様にボールを持ちながらその手で俺を指さした。
どこかで見たポーズだ。
やっぱり、この人、仕草とかどこか及川さんに似ている。
いや、Aさんの方が優しいし良い人だけど
そのままAさんはサービスラインまで歩いていく
そしてボールを構える
瞬間、
空気が変わった
貴「…」
影「…ッ」
すげえ集中力
一瞬の瞬きも許されないと、目を凝らす
ダァンッッ
及川さんと同じフォーム、ほぼ同じ威力で放たれたボールは、
コートの、サイドラインの真上に落ちる
つまり、およそ数ミリズレればアウトだ。
多分、この感じ、まぐれじゃない
影「すげぇ…」
思わず声が漏れる
これを、狙ってやったのか
線の真上に落とすなんて、
単純な技術だけじゃない。
ずば抜けた空間認識能力がなきゃ、こんなに精密なサーブは不可能だ
貴「コートの端を狙うってのはこういう事だ」
得意気にAさんが笑って言った
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この2人は部活前の空き時間で体育館使ってます
やっと更新できた…
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琥覇(プロフ) - のぬさん» 前々から読んでくださってる方ですか!?!?読み続けてる方がいてくれたことがとても嬉しいですありがとうございます😭更新頑張りますこれからもよろしくお願いします😭😭 (2022年7月29日 0時) (レス) @page18 id: e119c19a28 (このIDを非表示/違反報告)
のぬ(プロフ) - 5年、とはいわずとも4年間くらい、見かけるたびに読み返してました!まさか更新されてたなんて本当にびっくりです笑 続きを楽しみにしてます☺️☺️ (2022年7月27日 18時) (レス) @page12 id: 039e05deff (このIDを非表示/違反報告)
琥覇(プロフ) - 有機物さん» ありがとうございます!しばらく更新はゆっくりになりますが引き続き楽しんでもらえれば嬉しいです!! (2022年7月19日 14時) (レス) @page18 id: e119c19a28 (このIDを非表示/違反報告)
有機物 - 一日で読みつくしちゃいました更新やテスト勉強も頑張ってくだたい (2022年7月19日 0時) (レス) @page17 id: 0d1fd7f194 (このIDを非表示/違反報告)
琥覇(プロフ) - しろさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2022年7月8日 0時) (レス) id: e119c19a28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥覇 x他1人 | 作成日時:2017年12月11日 17時