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「それで、平和だからこそ、なんですね…」
ムキタケ城は想像していたより遥かに人が良すぎたようだ。Aは仕事上数々の城に仕えてきたが、そんな城主見たことが無かった。本当にそんな人が存在していたのか、と今でも信じられない。
和尚さんの前では決して言えないが、その城主は城主に向いていない性格なんだと思う。厳しい話だが、戦乱のこの時代を犠牲無くして生き残ろうとするのはほぼ不可能なことだ。
「でも、なぜ今タソガレドキはここを治めていないのですか？」
和尚「…巻物じゃ」
遂に、その話が来た。誰もその行方を知らないとされる巻物
和尚「ここの村には『代々伝わる巻物を持つ城が治めなければならない』という掟があるのです。タソガレドキはその巻物を持っていません。というか、あらかじめ別の場所に移したのです」
「…城が落とされることを見越して、でしょうか？」
和尚「城主は、城がだめでもせめて巻物は、とお考えになられたのでしょう」
「それでその巻物がどこにあるか分からないから、タソガレドキはここを領地にしきれていないんですね」
和尚「巻物の行方はここの人間しか知りませんからね」
和尚さんの話は、前もってドクタケで調べていたこととほぼ一致していた。そして、それ以外に１つ分かったことがある。
ここに住んでいる人は、この村とムキタケ城を本当に愛しているということ
他の城なんか入る隙が無いほど、ここは平穏に過ごしていた。そして、城が無くなってしまった今でも城主の意思を受け継ごうとしている。
あわよくば巻物のありかを教えてもらおうと考えていたAだったが、どうやらそれは不可能なようだ。少なくとも、初対面である今日は大人しく帰った方が良さそうだった。
和尚「巻物の場所、聞かないのですか？」
「え？」
そんなAの考えを見透かしていたかのように、和尚さんは尋ねた。
和尚「実はあなたがここへ来る前も、村の人間ではない人が何人かここへ来たのですがね、皆さんその巻物の行方を探ろうとしていましてね…子どもや、若い方もいらっしゃいましたね」
ドクタケに成りすましているどこかの城はもちろんだとして、子どもや若い人…恐らく、忍術学園の生徒もここへ来て調査したのだろう
「村で大事にしていると話した後にその場所を聞こうとしたものですから、こちらもつい意地になってしまって誰にも教えてないのですがね」
…そしてどこも皆玉砕したのだろう
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いちごもんすたー(プロフ) - しょーぞーさん» コメントありがとうございます！今後も頑張ります！ご意見参考にさせて頂きます。 (2021年10月3日 23時) (
レス) id: 9d6884059d (このIDを非表示/違反報告)
しょーぞー - こんにちは〜いつも楽しく拝見してます^o^後者のドクタケに戻ってもらうに是非一票入れさせて下さい〜 (2021年10月3日 13時) (レス) @page50 id: fc776c6f0e (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー - しょーぞーさん» そう言っていただけて嬉しいです…！これからも頑張ります！ (2021年9月27日 0時) (レス) id: 4f0800c484 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー - さくらさん» コメントありがとうございます！今後もちまちまとですが頑張ります！！ (2021年9月27日 0時) (レス) id: 4f0800c484 (このIDを非表示/違反報告)
しょーぞー - とっても面白いです！連載ありがとうございます！(;o;) (2021年9月26日 20時) (レス) @page22 id: fc776c6f0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓮生 | 作成日時：2021年9月16日 21時
