# ページ3
にしても照さんおっそ。
俺は
康二が《照兄》呼びしてたのが移ったのかなぁ。可愛いのでよし。
さん付けしているだけあって、照哉も立派な強火の照担。
玄関から音がすると真っ先に飛んでいく。
反応速度の差から若干の老いを感じております。
「ただいま」
「「おかえり」」
照に抱き上げられてご満悦の照哉さんがドヤってくるので、袋を受け取って台所に引っ込む。
なんでこういう所だけ俺に似たのか。
鍋に人参を加え、さっと火を通してから水を入れて、蓋をしたら後はタイマーに呼ばれるのを待つだけ。
この時間はお腹が空いてご機嫌ナナメになりがちな照哉さんが、今日はいつになく元気。
リビングから聞こえた「
ペタペタとリビングへ歩いていくと、そっくりな笑顔を浮かべた顔がこちらを向く。
「いつもの強面はどうしたよ」
「いや、久しぶりに康二たちと会った日にこんな話されたらアガるだろ」
「タイムリーすぎんかそれは」
人参を買いに寄ったスーパーで遭遇したという3人組が、いまいちピンときていない照哉は首をコテン。
「今日習った、新しい薬作った人たちに会ったんだって」
「え!?」
「ちっちゃい時、たまに会ってたんだぞ」
「すごい…」
照の一言で、簡単に会えると思った照哉の目はキラッキラ。
自分で蒔いた種だぞ。という事でカレーづくりに戻った。
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作者名:べす | 作成日時:2021年3月31日 16時