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参拾肆話 ページ37

あの謎の居酒屋さんに呼び出された一件から一週間がたった。

あの時は太宰さんに後で文句を言おうかと考えたけど此の前の彼の言葉を思い出して、やめた。
若しかしたら只の嫌がらせだったのかも知れないし。

やっぱり私は此処から去ったほうがいいんだろうか。最近はずっとそんな事を考えている。
この世界に来て、状況が変わったと思い込んでいたのかも知れない。

でも私のような奴は何処にいても駄目なようだ。
太宰さんの言葉を思い出してはつくづく思う。

彼はその後何事も無かったように私に絡んでくるけれど、私は何時ものように返せないでいた。
彼の気遣いさえ踏み躙っている。そう思うと自己嫌悪で泣きたくなった。


今は探偵社からの帰り道。道が暗い上に、ネガティブな事を考えてしまった。おまけに考えすぎて涙が出てきた。
目の前霞んできたよどうしよ。


「はぁ...。」


無意識に零れる溜息。
なんかこう周りの人が近寄り辛い今の私はどよ〜んってなってると思う多分。


コト……。

吃驚して後ろを振り返った。
何か気配を感じる。

確かに今後ろから物音がした。
...只の通行人だろう。自意識が過剰なだけだ。

タッ、タッ、タッタッ、タタタッ

確認のため、少し早歩きしてみる。

コツ、コツ、コツコツ、コツコツコツコツ

・・・あれ、私の足取りに合わせられてない?


____このところ連日若い女性が襲われる事件が起きている。皆軽症ですんでいるが、そのうち重傷者・・・いや、死体が上がることになるやも知れん。


ふと、此の前の国木田さんの言葉が頭を過ぎった。

これって、まさか…。

冷たい汗が頬を伝った。

私は一応探偵社員だけど、武術は全くできない。
相手が刃物とか、武器類を持っていたら其れこそ一巻の終わりだ。

どしよ…。

あ、そうだ、こんな時の為の異能でしょ!








ア"ア"ア"ア"ア"!!駄目だ、焦りと緊張で全然できない…。

やばいね、これは。

タタタタタタタタッッ

どうしようかと思考を巡らせていると、粋なり後ろのヤツが此処へ向かって走り出した。

愈々膝が笑い出す。
呼吸も乱れてきた。

ああ、もう駄目。
あんなにリスカをしたのに、やっぱり殺されそうになるとそれなりに恐怖感のある自分に少し驚く。

腰が抜けてしゃがみこんだ私の後ろに奴が辿り着く。
ヒュ、と音が聞こえた。凶器かなにかを振り上げるような音。

反射的に目を固く瞑った。


ピチャ……


生暖かい何かが私の額に落ちた。

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みるきぃ - 死にたがり。さん» 読んでいただき、有難うございました!コメントをいただき、とてもうれしいです!これからもよろしくお願いします! (2016年7月8日 0時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
みるきぃ - 紫苑さん» わわっすみません!初心者なもので…気づきませんでした!本当に申し訳ありません!!すぐに取ります!教えていただき、有難うございました!それと、観覧頂き、有難うございます!これからもゆるゆる更新しますので、よろしくお願いします。 (2016年7月8日 0時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - オリジナルはとった方がいいと思いますよ?あと、面白かったです (2016年7月7日 23時) (レス) id: 1f0daf69dd (このIDを非表示/違反報告)
死にたがり。(プロフ) - d(*´∀`*)b (2016年7月6日 6時) (レス) id: fd76360b65 (このIDを非表示/違反報告)
みるきぃ - おお!コメントありがとうございます!更新、遅くて申し訳ありません…。続きが気になるなんて、とても嬉しいです!これからもよろしくおねがいします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるきぃ | 作成日時:2016年6月27日 20時

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