弍拾話 ページ23
___________泣いている?
どうして?
あれ、私、気にしてないよ?気にして、ないよね?
「ちょ、ちょっと大丈夫かいッ!?」
「え、あ・・・、ちが・・・ッ」
______私は苦しくなンて、ナいヨ。
お母さンに殴られたッテ、お父さんに嫌わレタってツラく、なイでショ。
今迄周りに心の内を読まれまいと無意識に気を張って生きていた。
泣いた事も幼い頃に数える程しかない。
そう、己にさえ心の奥にしまった本心に気付かれないように。
深く、深く。その気持ちを。奥に、奥に、隠していた。
きっとそれに気付いたら自分は壊れてしまう。
おかしくなってしまう。
生きて、いけなくなってしまうかもしれない。
______ほら、何も感じテいなイよ。
でも・・・。私は、私は・・・苦し・・・。
______優シい、優しイ、この人達に心配ヲカけるノ?
気味悪がラれるかモしれないヨ。まタ寂しくナりたいノ?
・・・苦しく、ナイ。
「じょ・・・冗談ですよ〜!あんまり与謝野先生が真面目に聞くのでつい、えへへ・・・。」
「えっ・・・。」
あはは、と私が笑うとポカーンとする皆さん。・・・まぁそうなるね。
「どうです?迫真の演・・・」
「お前・・・(#^ω^)ピキピキ」
あ、あ、国木田さんの額に青筋がぁぁ!!
これ、ヤバイやつじゃないです?
「す、すいませんでしたぁ!!」
こういう時は・・・逃げるっ
「待て!!A!」
「ヒエーッッ」
奇声を上げながら探偵社内を逃げ回る。
「あ、あはは・・・僕もすっかり騙されちゃったなぁ・・・。」
「僕もですよ、はは・・・。」
______
太宰side
「す、すいませんでしたぁ!!」
「待てAー!」
「ヒエーッッ」
私の目の前を国木田くんに追いかけられて走り回るAちゃん。
彼女は気づかないだろうねぇ、私の視線に。
未だ少し震えている握りしめられた小さな拳。
その少し上、手首にある__明らかに人の手で・・・刃物で付けられたような__切り傷の跡。・・・もうほぼ治っているけれど。
きっと彼女がついた嘘は、あの話の後の方だったのだろう。
恐らく感情的になって吐き出すように喋ってしまい、冷静になってハッとしたのだろう。
心配を掛けまいとしているんだろうか。
それとも・・・。
嗚呼、私に彼女のあの小さな背中に背負った大きな重い荷物を少しでも軽くして挙げる事が出来たなら。
神様とやらにも少しは感謝するのにねぇ。
弐拾壱話 ※季節感のないただの自己満番外編。読んでられるかッッって人は飛ばしちゃっても特に問題ありません。→←拾玖話 ※多少流血表現あり。苦手な方は飛ばしてください。
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みるきぃ - 死にたがり。さん» 読んでいただき、有難うございました!コメントをいただき、とてもうれしいです!これからもよろしくお願いします! (2016年7月8日 0時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
みるきぃ - 紫苑さん» わわっすみません!初心者なもので…気づきませんでした!本当に申し訳ありません!!すぐに取ります!教えていただき、有難うございました!それと、観覧頂き、有難うございます!これからもゆるゆる更新しますので、よろしくお願いします。 (2016年7月8日 0時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - オリジナルはとった方がいいと思いますよ?あと、面白かったです (2016年7月7日 23時) (レス) id: 1f0daf69dd (このIDを非表示/違反報告)
死にたがり。(プロフ) - d(*´∀`*)b (2016年7月6日 6時) (レス) id: fd76360b65 (このIDを非表示/違反報告)
みるきぃ - おお!コメントありがとうございます!更新、遅くて申し訳ありません…。続きが気になるなんて、とても嬉しいです!これからもよろしくおねがいします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるきぃ | 作成日時:2016年6月27日 20時