拾玖話 ※多少流血表現あり。苦手な方は飛ばしてください。 ページ22
そして支えを失い、肉体的にも精神的にもギリギリだった私は遂に自.傷行為に手を出しました。そう・・・世に言うリスカ、ってヤツですかね。
あれって、一度やると止められないじゃないですか。・・・中毒みたいなモンなんです。
最初は腕に薄く切り込みを入れる程度でした。
でもだんだん、ジワジワと滲んでくる血液を見ていたら、もっと沢山自分の血が見たくてたまらなくなって・・・。日に日に傷は深くなっていきました。
その頃、もともと仲の悪かった両親は毎日の様に言い争いをしていました。
自分がいなければ万事上手くいくのに。
私が消えてしまえば誰も何も憎まないのに。
私のせいで、私のせいで、私のせいで・・・!!
消えたい・・・何度そう思ったかわかりません。
それでも、私に死ぬ勇気なんてなかったんですよ?
我ながら滑稽ですね、本当に。自分がいなくなればいいって分かってるのに、それでも自分が大事で大事で・・・。私だけが・・・自分自身だけが桜庭Aを必要としてたんです。
今考えてみれば爆笑モンですよ。只のクズじゃん、って。
でも、そのうち私のクラスの担任が家に来るようになって・・・母に面倒だから登校しろ、と言われたんです。
まぁ叩かれるのもそろそろ嫌になってきたし、元々そんなに学校休むつもりはなかったんですけどね。顔の痣がなかなか消えなくて・・・。
それで、リスカを続けてるとそのうちバレるかな、と思いまして・・・。
取敢ず血が見れれば落ち着くんで献血に行ったりもしましたね。
そんでまぁ傷が落ち着いてきたんで、学校行くかーとか思い立って・・・道歩いてたらコッチに来ちゃったってな感じです。
「・・・そんなに人に話すほど面白おかしい人生は送ってないんですよ、すみません。」
与謝野先生、それからいつのまにか私の話を聞いていた他の人に向かってハハ、と苦笑した。
「アンタ・・・大変だったんだねェ。」
「ぼ、僕も孤児院出身だから少し気持ち、分かるよ!」
「楽観的なお前にそんな事があったなんて信じ難いがな・・・。」
皆神妙な顔をして私の顔を見つめる。
ああきっとこれは、哀れみの目なんだろうな・・・。
「いえいえ、たいしたことないですよ。きっと中島さんの方がとても壮絶な体験をなさったでしょうしね。私には愛してくれはしなくても、父と母・・・家族は・・・いました・・・から・・・ッ
愛してくれは、しなくても・・・ッ」
ツー___
無意識に、涙が頬を伝っていた。
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みるきぃ - 死にたがり。さん» 読んでいただき、有難うございました!コメントをいただき、とてもうれしいです!これからもよろしくお願いします! (2016年7月8日 0時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
みるきぃ - 紫苑さん» わわっすみません!初心者なもので…気づきませんでした!本当に申し訳ありません!!すぐに取ります!教えていただき、有難うございました!それと、観覧頂き、有難うございます!これからもゆるゆる更新しますので、よろしくお願いします。 (2016年7月8日 0時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - オリジナルはとった方がいいと思いますよ?あと、面白かったです (2016年7月7日 23時) (レス) id: 1f0daf69dd (このIDを非表示/違反報告)
死にたがり。(プロフ) - d(*´∀`*)b (2016年7月6日 6時) (レス) id: fd76360b65 (このIDを非表示/違反報告)
みるきぃ - おお!コメントありがとうございます!更新、遅くて申し訳ありません…。続きが気になるなんて、とても嬉しいです!これからもよろしくおねがいします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 7101c83816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるきぃ | 作成日時:2016年6月27日 20時