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「拷問！？」
「いや待て、それよりエーミールだ、エーミール！」
「もしもーし、えみさん聞こえとる？なんかグルッペンが呼んどるで」
金髪の男性の発言を受け、有力な選択肢として留意していたような淀みない所作でインカムを繋いだ彼は「今から移動するって」と伝えてくる。
その言葉を背に受けながら、痛む腹部を無視して四つん這いで金髪の男性ににじり寄った。
「お願いですグルなんとか様！夢でも拷問はあんまりです！ちょっと経てば！多分終わるので許してください！」
ほら、ぽっと跡形もなく消える感じで！とかなんとか、自分でも何言ってるかわからないまま必死になって伝えていると、またも後ろからグルなんとか様！と吹き出す声が聞こえた。
もうこんな状況で遠慮なんかしていられない
勢いに任せてさっきまで恐怖の対象だった緑の男に「さっきから君は楽しそうだな！」と八つ当たりに近い言葉を投げると、彼は一層楽しそうにケラケラと笑いだしてしまった。
私はキミをご機嫌にするパーティーグッズでは無いのだけれども？
「…Aといったか、」
複雑な心境に浸っているとグルなんちゃらさんからお声がかかる。
「はい」
「君はゾムに連れられて来た時に真っ先にこれは夢だ、と言ったな？『神隠し』ではないから、と」
彼は優雅に足を組み直した。
合わせて視線の先で丹念に磨き上げられた黒い靴が、アーモンド形のつま先の曲線を沿うようにちらりと艶う。その雑り気無い『高位』に裏打ちされた光が、目の前の男性の瞳に同じように居座っている。ちらちらと、きらきらと。
「こちらの世界にも神隠しの概念はある。夢もある。そしてこの状態の原因になりそうな現象がまだ１つある。」
そのハンサムな相貌に埋め込まれた宝石のような瞳が言葉を紡いでいく毎、落ち着いた態度とは裏腹に爛々と瞬きを増していくのが見て取れる。
「『トリップ』って知ってるか？」
あぁ、綺麗なお顔だなぁ、と聞いたこともない単語を聞きながら私は考えることをやめた。
もしかして、これは夢ではないのか？そっかぁ。
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Aya(プロフ) - ボマー！？お前性格イケメンかよ！？多分任務失敗したら消されるからの自爆だろ!!!任務より自分の気に入った相手優先とかヤバい(途中までしか見てない人の勝手な感想) (2021年6月8日 3時) (
レス) id: b462e5db2b (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - ROM専さん» 勢いの良さに笑っちゃいました…！ありがとうございます（？） (2019年9月26日 7時) (レス) id: 2e704aa56d (このIDを非表示/違反報告)
ROM専(プロフ) - mnちゃああああああああああ (2019年9月25日 20時) (レス) id: 19a3a955e7 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - にーたさん» 周りに説明する時は丁寧だけど胸中ではズバッと決まってそうなのでこういう表現にしました！色々考えた結果の文字数なので刺さったなら嬉しいです！コメありがとうございました！ (2019年9月22日 10時) (レス) id: 2e704aa56d (このIDを非表示/違反報告)
にーた(プロフ) - 46の一文に痺れました。語らないでズバッと切るところが最高にカッコいいです。 (2019年9月21日 23時) (レス) id: 8f97026b0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燕
| 作成日時：2019年8月23日 19時
