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コーヒーを飲みながらのんびりしていると、
智くんが思い付いたように立ち上がった。
玄関に行って戻って来た手には、紙袋？
あ、文房具屋さんのだ。
袋をごそごそしながら、
「まやちゃんとたーちゃんにプレゼント」
ほい、って取り出したのは、可愛らしくラッピングされたもの。
「わーっありがとっ！」
「なぁに？」
「んふふっ、開けてみ？」
子どもたちはうれしそうに包装を開けてて、
それを見てる智くんはすごく優しい目をしてる。
大事に、してもらってる。本当に。
よく考えればこの状況ってすごく贅沢だよね。
素の智くんを見られるだけでもそうなのに。
そんな人とお付き合いしてるなんて、それはものすごい奇跡。
いつかは手放さなきゃならないかもだけど‥‥、
それまでは大切にしなきゃ。
可愛い鉛筆と消しゴムのセットをもらった麻耶は、転がしながら眺めてて、
24色も入った色鉛筆をもらった龍生はぬりえを探してる。
‥智くん帰れなくなりそうだね(笑)
「Aちゃんも、ほい」
「‥‥え？」
「これはAちゃんに」
「わた、し？」
ん、って笑う智くん。
私にも用意してくれたの？
綺麗な袋にはケースに入ったちょっと高めの、
でもあの時、書きやすそうだなぁって思ったペン。
「こんな高価なもの」
「いーの！俺があげたいの」
ね？って、優しいけど有無を言わせない声に、
素直に受け取る。
「うん。ありがとうございます！ステキ」
「気に入ってもらえた？」
「もちろん！」
「んふふっ、うん。よかった」
お仕事にはもったいないなぁって思ってたら、
「毎日使ってね」
見抜いたように笑う。
インク無くなったら買っちゃる、って。
ちゃんと使わなかったらわかるからねって。
「それね、俺んとオソロイ」
「‥智くんと？」
「ん。だから、持ってて」
「‥‥うん」
ペンから智くんに視線を戻すと、思いの外強い目と合う。
オソロイのペン。
うれしい。
鞄にそっとしまったら、智くんがふにゃんと笑った。
はしゃぐ子どもたちが眠った後、また来るねーって智くんは帰っていった。
玄関先で触れるだけの優しいキスと、
「連絡、待ってるね」
って言葉を残して。
悠ちゃんにどう話したらいいか迷う。
けど、ちゃんと会うことで終わらせられる気がする。
智くんとのことを、ちゃんと始められる気がする。
考えなきゃ。
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ki-bou(プロフ) - みいさん» みいさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてうれしいです。癒やされたい自分の願望で書いておりますが(笑)、またよければいらしてくださいね♪ (2021年10月17日 16時) (
レス) id: a357d9e966 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしていました！智くんの柔らかい感じが本当に好きです！癒しをありがとうございます！また、更新楽しみに頑張ります！ (2021年10月17日 12時) (レス) @page48 id: a71a0c3a62 (このIDを非表示/違反報告)
ki-bou(プロフ) - しまかわさん» しまかわさん、コメントありがとうございます！お言葉励みになります。少しでも楽しんでいただけるように、これからも書いていきますね♪ (2021年10月2日 17時) (レス) id: 51a6190355 (このIDを非表示/違反報告)
しまかわ(プロフ) - お待ちしてました！が、ご自分のペースでいいと思います。自由に書いて、見たい人が見に来るところだと思うので、お気になさらずに…。変わらず、智くんの話を読んで、楽しく想像させてもらいます😃 (2021年10月2日 10時) (レス) @page44 id: 5f6e5bb18d (このIDを非表示/違反報告)
るーちゃぴ(プロフ) - ki-bouさん» 応援しております！！！頑張ってください！！！ (2021年8月17日 22時) (レス) id: 9a982c6c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2020年1月26日 8時
