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寂しかったって認めたら、
あの頃の温かい気持ちと切なさと、後悔とが一気に甦って。
泣くだけ泣いたら、それがすーっと引いていった。
智くんはその間何も言わないで側にいて、ずっと寄り添ってくれた。
背中に触れた手か温かくて優しくて。
更に泣けてきちゃったけど、すごく安心できたんだ。
だから、
「あの‥ありがとう、ございました」
腫れぼったい目で精一杯の笑顔で言ったら。
「へっ!?なんで？」
びっくりして目をくりくりさせてる。
ふふっ。かわいい。
智くんにとっては当たり前のことなんだね。
言ったら照れちゃうかな。
「言いたかっただけ、」
「そっか(笑)‥‥こっちこそ、ありがと」
「‥智くん、も？」
「ん」
背中に回った手に力がこもる。
反対の手で頭をポンポンされて、耳元で聞こえた声にきゅんとときめいた。
吐息混じりの一言に、どうして？って考えてると、
「話してくれて、ありがと」
ぽつんとこぼれた言葉。
「無理に思い出させてごめんね」
「‥‥」
慌てて首を振る。
智くんが聞いてくれたから、今すっきりしてるんだよ。
「そんな振ったら首もげるよ(笑)」
「‥うん(笑)」
「そんでもさ、俺を選んでくれてうれしかった」
「‥っ！」
「お、真っ赤」
熱くなったほっぺを掌で押さえたら、
ゆでダコだーってその手を剥がされて。
そのやり取りに、何だかおかしくなる。
ふふって笑い合って、
「‥会いに行く？」
「え‥？」
でもすぐに笑顔はひっこんだ。
じーっと、心の奥まで覗き込むような瞳。
会いに‥。
たぶん、悠ちゃんだよね？
「…うん。」
会って、話して、
あの頃をちゃんと過去にしたい。
智くんが気付くほど。
ううん。多分、智くんが鋭すぎるんだけど。
でも、私は悠ちゃんのことを想い出に出来てなかったんだもん。
会わなきゃ、って思った。
「ん、‥会っておいで」
「うん」
「全部、思ってること話してすっきりしといで」
「ん‥」
ふんわりと笑う智くん。
どうしてこの人はこんなに優しいんだろう。
大きな温もりで包んでくれるの？
私も返していけるのかな？
少しずつでも返したいな。
まずは悠ちゃんとのこと、ちゃんとしよう。
「その後電話して、い？」
「‥‥うん」
「‥心配だな」
「え？」
聞き取れなくて覗いたら、ちょっと口が尖ってた。
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ki-bou(プロフ) - みいさん» みいさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてうれしいです。癒やされたい自分の願望で書いておりますが(笑)、またよければいらしてくださいね♪ (2021年10月17日 16時) (
レス) id: a357d9e966 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしていました！智くんの柔らかい感じが本当に好きです！癒しをありがとうございます！また、更新楽しみに頑張ります！ (2021年10月17日 12時) (レス) @page48 id: a71a0c3a62 (このIDを非表示/違反報告)
ki-bou(プロフ) - しまかわさん» しまかわさん、コメントありがとうございます！お言葉励みになります。少しでも楽しんでいただけるように、これからも書いていきますね♪ (2021年10月2日 17時) (レス) id: 51a6190355 (このIDを非表示/違反報告)
しまかわ(プロフ) - お待ちしてました！が、ご自分のペースでいいと思います。自由に書いて、見たい人が見に来るところだと思うので、お気になさらずに…。変わらず、智くんの話を読んで、楽しく想像させてもらいます😃 (2021年10月2日 10時) (レス) @page44 id: 5f6e5bb18d (このIDを非表示/違反報告)
るーちゃぴ(プロフ) - ki-bouさん» 応援しております！！！頑張ってください！！！ (2021年8月17日 22時) (レス) id: 9a982c6c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2020年1月26日 8時
