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慌しい日々を過ごしながら、
気付けばあの日からあっという間に1週間が過ぎていた。
ぐっすりと眠る子どもたち。
寝顔を眺めながら幸せな気持ちになるのはうそじゃない。
大切な宝物が2人もいることに感謝ばかりだけれど・・・
日常生活の慌しさに追われて時々それを忘れそうになる。
麻耶と龍生の髪を撫でながら、ふっと思い出すのは・・
同じように頭を撫でていたあの綺麗な手で。
その次に浮かぶのはふわんとしたおーちゃんの笑顔。
子どもたちに向けていた優しい眼差し。
「かわいい」って気持ちが伝わってきて、私までうれしくなった。
あんな風に子どもたちと接することができたらいいのに。
おーちゃんはいつも自然体で、その表情も仕草も無理がない。
だから安心できて温かい気持ちになれるのかな。
子どもたちを撫でていた手はいつのまにか止まってる。
気付けばおーちゃんのことばかり考えているかも、私。
思わず苦笑いがこぼれる。
そっと布団をかけ直して部屋を出た。
遠くにかすかに聞こえる車の走行音。
それを打ち消すように、カエルや虫の声が響いている。
風が吹けば木々が揺れてかさかさと葉を鳴らし、
雨が降ればポツポツと草花を潤す音楽が聴こえる。
自然豊かで、様々な音色に包まれたこの街が本当に好きで。
『実家に戻ってきたら？』
夫と別居を決めたとき、両親はそう言ってくれた。
その優しさに甘えようかとも思ったけれど・・。
結婚前から暮らしていたこの場所から離れられなかった。
楽しいことも悲しいことも、
恋を知って失って、少し大人になったのも、
大切な家族が出来たのも、全部ここだったから。
例え今は家族の形が変わっても、それを少し後ろめたく思っていても。
やっぱり大事な思い出は変わらない。
大変なことも嫌な思いもした。
でも、短い年月の中でうれしいことも楽しい時間もあったから。
全部を受け止めて進んで行きたい。
いつかは子どもたちの父親であるあの人と、はっきりとした形をとらないといけない。
だから、それまでに私が子どもたちを守っていけるように強くならないと。
こんなことで逃げ出せない。
『今日だけ俺がパパね』
ふと優しい声を思い出した。
その瞬間、ふんわりと温かい気持ちになる。
強くならなきゃって力が入ってかちかちになった心が、
ふんわり優しくなでられたような気がした。
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ミホ(プロフ) - 美唯さん» 美唯さんありがとうございます♪またお待ちしてますね。 (2018年3月21日 17時) (
レス) id: e6b7e30dbe (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - また続き楽しみにしてます (2018年3月7日 1時) (レス) id: 9da5bd590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2017年1月7日 1時
