＊3＊ ページ42
「ゆっくり休め・・・てない？」
「いえ・・・ちょっと考え事してて」
翌朝、寝不足の私を一目見て、部長がはぁーっとため息。
私の方が吐きたいですよ。
「まぁ、いろいろ考えるよなぁ」
「・・・・・はい」
「あれ？今の間はいったい」
「いえっ、すみません」
確かにいろいろぐるぐるして眠れなかった。
けど、仕事のことじゃない・・・ことが申し訳ない。
「あんまり根つめ過ぎないこと、だね」
「はい・・」
「仕事も・・・プライベートも」
「え？」
「顔に書いてあるよ(笑)」
まぁがんばれーって、ひらひら手を振りながら席に戻る部長。
・・・敵わないなぁ。
そんなに顔に出てる？
それとも部長の観察眼が鋭すぎるの？
「・・・・」
由紀さんが何も言ってこないから、多分後者。
部長、恐るべし。
ちらちらと部長の視線は感じつつも、いつも通りの業務をこなす。
食材発注や日替わりメニューの確認を終わらせ、試作品作りに取り掛かった。
厨房のすみっこを使わせてもらって、レシピとにらめっこ。
生地をこねて、ナッツ類を砕いて、チーズを切って・・。
この日残った野菜も使って、オーブンで焼き上げる。
どうしたらおいしくなる？
何を入れたらいい？
そんなことを考えながら、時間も忘れて夢中になる。
んー、いい匂い。
この時間が好きだなぁ。
「・・ねぇAちゃん？」
「うわぁっ・・・、あ、由紀さん」
焼きあがった試作品を取り出し、焼き具合を見ていると急に人の影。
掛けられた声にも思わずびくっとしてしまう。
「あら、びっくりさせてごめんなさいね」
「いえ・・・どうしました？」
「お客さんよ？」
お客さん？私に？
不思議顔の私に、食堂を指差す。
・・・にやにやしてるのは気のせいですか。
「え？あ、加藤さん？」
「なになに？もしかしてこの前の飴の人？」
「飴の人って・・・まぁそうですね」
由紀さんの言い方(笑)
でも、どうして加藤さんって分かったんだろう？
私名前言ったっけ？
「どうしたの？」
「あ・・・いえ。すみません、ちょっと行って来ますね」
「はいはーい、ごゆっくり」
由紀さん・・・楽しそう(笑)
私を観察してもつまらないと思うけど。
にやっと笑う由紀さんに見送られて食堂へ向かった。
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ミホ(プロフ) - 美唯さん» 美唯さんありがとうございます♪またお待ちしてますね。 (2018年3月21日 17時) (
レス) id: e6b7e30dbe (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - また続き楽しみにしてます (2018年3月7日 1時) (レス) id: 9da5bd590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2017年1月7日 1時
