＊3＊ ページ22
「Aちゃん？」
でも、智くんがあのおーちゃんだって知った以上、
というか自分から教えてくれた以上、もう気軽に会ってはいけないって思うから。
「遠くから応援していますね」
曖昧に言葉を濁す。
「また来る、ね？」
もう一度言ってくれるさとしくんに、つい頷きたくなるけど。
それは出来ないから、微笑でごまかした。
「お仕事がんばってくださいね。お身体に気をつけて」
「あ、うん。・・・Aちゃん、たちも」
何か言いたそうにしてる智くん。
これ以上何か言われたら、もっと離れがたくなってしまう。
「ほら、智くんお仕事だからね」
智くんの腕をつかんで離さない子どもたちに目線を向ける。
また会える、という期待と、バイバイする寂しさ。
じっと智くんを見上げて、それに笑顔を返す智くん。
ようやく手を離すと、私にぺたりとくっついてきた。
「また、きてね？」
「うん、約束なっ」
「ぜったいね！」
「んっ」
子どもたちから、私に顔を向けた智くん。
自分なりの精一杯の笑顔で、もう一度お礼を言う。
「本当にありがとうございました」
「んーん、俺もありがと」
まん丸のきれいな目がじっと見つめてて、その口は開いたり閉じたり。
でも時間も迫ってたみたいで、ふっとひとつ息を吐き出すと、ニコッと笑う。
「ばいばーい！またきてね！」
麻耶と龍生は両手をぶんぶん振りながらお見送り。
智くんも手を振りながら帰っていった。
本当はもっと話したかったし、次の約束もしたかった。
帰り際の智くんの寂しげな様子も気になった。
けれど、これでよかったんだ。
だって、彼は気軽に知り合いになれる人ではないから。
‥‥これ以上いたら、自分の知りたくない気持ちを知ってしまいそうだから。
子どもたちの手をぎゅっと握りしめた。
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ミホ(プロフ) - 美唯さん» 美唯さんありがとうございます♪またお待ちしてますね。 (2018年3月21日 17時) (
レス) id: e6b7e30dbe (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - また続き楽しみにしてます (2018年3月7日 1時) (レス) id: 9da5bd590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2017年1月7日 1時
