二度目の偶然？＊1＊ ページ12
季節は少しずつ夏へと変わり始めてて、
外ではずっと、しとしと降る雨。
じめじめじとじとする部屋の中で過ごすのも、そろそろ限界な子どもたち。
このままでは部屋が大変なことになりそう・・。
心配していると、神様が太陽をプレゼントしてくれた。
休日の朝、久しぶりに晴れ渡った空を見て麻耶も龍生も大喜び。
早速お出かけの準備をしている。
私もはりきって洗濯を済ませると、外で食べられるようにとお弁当を作った。
お茶の入った水筒とおやつのクッキーも。
重くなったリュックを背負っていつもの公園へ出発。
麻耶は練習中の自転車を押して、龍生はお気に入りの砂場セットを持って。
歩道に植えられた木々の葉っぱには水滴がきらきらと輝いている。
公園には散歩中のおじいちゃんだけだった。
ずっしりしたリュックをベンチに下ろしてると、
麻耶は自転車を近くの鉄棒に立てかけて、龍生と一緒に砂場で遊び始めた。
「ママもおやまつくろー」
龍生に誘われて、3人で砂をどんどん積み上げていく。
「こっちはプールだね」
山のすそにできた穴を見て麻耶が笑う。
高くなった山にトンネルを掘ろうとしたところで、電話がなった。
「ちょっとお話してくるね」
夢中で砂をかきだしている子どもたちに断り、ベンチまで戻る。
画面を見ると、久しぶりの夫からだった。
「・・もしもし？」
『あ、俺だけど』
「うん。どうしたの？」
『来週さ、子どもたちと遊ぶ約束してたでしょ』
「うん」
『あれ、キャンセルしてもらえないかな？』
「はっ？」
久々にかけてきて、子どもたちの様子も聞かずに本題に入ったうえに。
キャンセルって何なの！？
ホテルの予約じゃないんだから。
『ちょっと急用できてさ。ほんと悪いんだけど』
「・・・そう、わかった」
本当に悪いと思っているのか甚だ疑わしいけど。
思わず出そうになった不満を飲み込む。
こんなもやもやした気持ちを吐き出したところで、逆切れされるだけ。
それに、この態度も今に始まったことじゃないし。
理由をはっきり言わないのは・・。
仕事ではなく、たぶんプライベートなことなんだろうな。
子どもたちによろしくー、と一方的に電話を切られた。
今は離れているとは言え、あまりにも無責任な夫。
つい出てしまうため息を、深呼吸でごまかす。
気分が少し落ち着いてきた頃、砂場から子どもたちの歓声が聞こえた。
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ミホ(プロフ) - 美唯さん» 美唯さんありがとうございます♪またお待ちしてますね。 (2018年3月21日 17時) (
レス) id: e6b7e30dbe (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - また続き楽しみにしてます (2018年3月7日 1時) (レス) id: 9da5bd590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2017年1月7日 1時
