14日目 ページ15
｢Aちゃん、僕とお付き合いをしてくれませんか？｣
泥酔して眠って、慌てて起きて
大失敗してしまったと大慌てで頭を下げた。
そんな私の様子をくすくすと笑いながら
真冬先輩は、両手を取って伝えてくれたんだ。
あぁ、この夢が終わらなければいいのに。
このまま最初から、やり直すことが出来たなら
きっと私はもう間違えない。
帰ってこなくても
大丈夫、いつもの事だ。
朝にはきっと帰ってくる。
そう確信して、泣かないで待つことが出来るのに。
『はい、ぜひよろしくお願いします･･･！』
その日はそのまま2人で学校をサボって
2人で先輩の家でいちゃいちゃして
｢先輩って呼び方いやだなぁ｣って君が言うから
じゃあまふくんだねって
2人で照れて
もう一度
もう一度やり直すことが出来たなら
.
.
『まふくん･････』
｢あ、A起きた？おはよう｣
見上げるとまふくんの顔
腕枕に包まれて、穏やかに目が覚めた。
『おはよ』
ほんの少し目を細めて、顎を持ち上げてみせる
私たちのキスのおねだり
もう癖になったそれに、いつものようにおはようのキスが降ってきた。
｢酒臭い｣
『ごめんなさい･･･』
｢おばか。今日は朝ごはん作ってあげるからシャワー浴びておいで。今日仕事は？｣
『ありがとう、今日はお休み』
無理やり体を起こすと口から嫌な臭いが溢れてくる。
顔も浮腫んで、お肌もつっぱるし、最悪だ。
｢96ちゃんが俺の事呼んでくれたんだからね。お礼言っときなよ〜｣
『申し訳ない･･･ごめんね。まふくんもありがとう』
ごめんよ棗ちゃん、本当に申し訳ない･･･
腕枕していた肩をぐるぐるまわしたまふくんと目が合った。
触れるだけのキス。
｢もー、無事だったからいいけど、もう無茶な飲み方しないでね｣
アルコール臭に眉をひそめるくせに、キスをしてくれるんだから
相変わらずまふくんはお人好しなのか、なにも考えていないのか、果ては気分か。
ルーティンを崩すと調子が整わないからなのか。
私は嬉しいから、このままでもいいけれど。
棗ちゃんに謝罪の連絡をいれ、まふくんがキッチンに消えていくのと一緒に
私は服を洗濯機に投げ込んだ。
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宵闇 ルア(プロフ) - もう一回見てみたんですけど、最後のかつて彼氏だった彼の声のところの後に出てきた人はまふくんじゃないかなって思ってます (2023年1月8日 22時) (
レス) @page41 id: d7473b096e (このIDを非表示/違反報告)
涙靜(プロフ) - 見つけてくださって、ここまで見守ってくださって、本当にありがとうございました！思い出した頃にまた振り返っていただけたら嬉しいです！ (2022年12月6日 23時) (レス) id: 82f86f91ed (このIDを非表示/違反報告)
Ruriyuri - 私いろいろな界隈の小説を読んでいるのですが、とても久しぶりに心に来る小説を見付けました。本当に珍しいことでこのような小説に出会えてとても嬉しいです。とても感動しました。 (2022年12月5日 21時) (レス) @page41 id: 825b0bc841 (このIDを非表示/違反報告)
涙靜(プロフ) - おみさん» 最後までお付き合い頂きありがとうございました！泣かせるぞ〜！と思って書いてたので、本望です笑ありがとうございました！ (2022年12月1日 1時) (レス) id: 82f86f91ed (このIDを非表示/違反報告)
おみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごい泣きながら読みました (2022年11月30日 22時) (レス) @page41 id: 284adcf210 (このIDを非表示/違反報告)
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