検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:3,774 hit

入れ替わり? 3 ページ47

しばらく、仕方がないとはいえ、アクセルに扮するカーティスと一緒にいる事にした。
兄である、カーティスに扮するトール兄様は反対したが、現実に、カーティスとアクセルが二人並ぶ姿なんてほとんどない。

トール兄様に扮するラーズは問題ないが、ラーズに扮するアクセルは問題だ。
何というか、ラーズの威厳と言うか、立ち振る舞いと言うか、ラーズ像が崩れてしまう。


アクセル(カ)「それにしても、周囲から見れば、頼りにならないラーズ殿ですね」

A「アクセル、言葉は謹んで。ラーズの事は、お兄様に任せておけばいいのです」

カーティス(ト)「そうだな。其々の立場がある以上、変な言動は慎んでもらおうか?」

A「カーティスは、そんな言い方はしません!」

アクセル(カ)「そうですよ、トールギス様。僕の姿で変な言動と行動は止めて頂けますか」


アクセルに窘められるカーティス、という構図も頂けないのは事実だが、普段と同じ行動を取って貰わなければ困る。


A「……今日の執務は、如何するつもりですか?」


その一言に、全員ラーズ(アクセル)に視線が行く。


カーティス(ト)「僕とアクセル、…………皇子(プリンス)は、問題ない、…………でしょうが……」

アクセル(カ)「何ですか、その妙な間は?」

トール(ラ)「カーティス、お前もその言い方はどうにかすべきじゃないのか?」

アクセル(カ)「おや? トールギス様にしては言い方が乱暴ではないですか?」

ラーズ(ア)「すみません。私に、ラーズ殿の代わりは出来ません!」


言葉使いが問題なのは、お兄様とラーズ。
お兄様は、ラーズ以外にお前とは言わない。
言葉使いさえどうにかなれば、ラーズは元々王族なので問題ない。

カーティスは、飄々した態度でないといけないが、お兄様がカーティスであると、気品が出てしまって、言葉使いの丁寧さに拍車がかかる。

一方のカーティスは、アクセルの雰囲気が壊れ、少し軽い感じが見てとれる。
年相応と言えば聞こえは良いが、違和感しかない。今までのアクセルが、自分に忠犬であったかがよく判る。
ただ、真面目になってくれれば問題ないのだが……。

そして問題のアクセル。
立場、雰囲気、言葉使い、全てが危険。
凛々しい雰囲気を持つはずが、少し情けない。

ラーズの代わりとなるには、不安要素が多い。黙って立っているだけと言う立場にもいかず、私と兄様は策を練るのだった。

入れ替わり? 4→←入れ替わり? 2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:print11 | 作成日時:2018年11月22日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。