検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:3,767 hit

ムーンパレスの兄妹とネーベルの兄妹 決着 ページ25

ふと視線を戻せば、何ともほのぼのとする光景だ。
いつまでも、この日常が続けば良いと思う。

トール「クリス」

クリス「なんだ?」

トール「国同士のしがらみ無しで、仲良くやれれば良いな」

クリス「そうだな」


目の前のAとローゼ姫、ヨハン皇子を見てそう思う。
今でこそ、ネーベルとは同盟を交わし、友好関係を築いているが、この先何があるか判らない。
隣国のトラッドノアも同じだ。もし戦争にでもなれば、どちらに軍配は上がるだろうか。
魔法に精通したトラッドノア。魔法と剣に精通してきているムーンパレス。でも、魔法に関して、トラッドノアの右に出る国はないだろう。

地の利から言えば、ネーベル。
ムーンパレスは他国から見ればほぼ離島に等しい。トラッドノアと戦争にでもなれば、援軍要請をしても無駄だ。来る前にどちらかが滅びるだろう。
そのために、今ムーンパレスが必要なのは精鋭を育て上げ、地の利を知る事。
精鋭は、今まさに俺が作り出そうとしている。ラーズを始め、人数は揃った。

親友で右腕ともいえる、元皇子のラーズ。
口数が少なく、無表情がデフォルトの魔導師のカル。
常に飄々として、掴みどころのないカーティス。
俺を尊敬して、忠義に厚いアーネスト。
誰にでも人当たりの良い好青年、ウェイン。
カーティスの扱きにより、頭角を現しつつあるアクセル。
フィリー至上主義で、医師も担うティアリス。
笑顔が嘘くさい、神父服がデフォルトのサイード。
カーティスの性格と、強さに惚れ込んだエルド。
Aを姉の様に慕う、人形遣いのフィムル。
アクセルの弟で、その人懐っこさから、癒し要員ともいえるユアン。
城に来た時は怯えていたが、航海について学び始めた、セレスティア。

女子は一人を除き、男子は何とも個性豊かだ。
自分は次の王になる事が決定している。そのための足固めとも言っても良い。
今から信頼できる、切磋琢磨していく相手を作っていく事に越した事はない。しかも、同年代で固めているのも意味がある。若干、数名年齢は違うが……。

一癖も二癖もあるが、実力は折り紙つき。全員、現時点でも才能がある。


トール「未来視があれば、良かったのにな……」

クリス「トール?」

トール「なんでもない。さて、俺もそろそろあっちに入ろうかな」

クリス「ヨハンに睨まれるんじゃないか?」

トール「歩み寄らなければ何も変わらない、だろう?」


何もしなければ変わらない。まずは、第二皇子と交流とろう。

十二騎士達の役目 1→←ムーンパレスの兄妹とネーベルの兄妹 3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:print11 | 作成日時:2018年11月22日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。