もう一人の転生者：番外編 (ページ2)

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皇女とカーティス 2 ページ2

カーティス「人の顔を見て、げ、とは何です？僕はお客様ですよ」

レイカ「あんたに売る物なんてない！」

嫌な顔を隠そうともせず、罵詈雑言をカーティスと言い合うレイカ。

カーティス「貴女に構っている暇はないんです。この子に合う服を選んで下さい」

カーティスに肩を掴まれ、レイカの前に立たせられる。ソルはというと、別の店員に連れて行かれてしまったようだ。
レイカは私の顔をみて、ギョッとした。私の正体を知っているからこその反応だろう。その名前を言おうとした所、カーティスにナイフを首筋に向けられた。そして清々しいほどの笑顔を付けて。

レイカ「ちょっ……！この方」

カーティス「僕の妹です」

A「カーティス、ここに来てまで揉め事は止めて下さい。レイカ様でよろしいですか」

カーティス「皇女(ﾌﾟﾘﾝｾｽ)、コレに様はいりませんよ」

レイカ「なんですって……！」

A「レイカ様、部下の非礼、申し訳ございません。良ければ、服を選んで頂きたいのですが、構いませんか」

レイカ「あっ、はい！」

カーティスから離れ、レイカと共に試着室へ向かう。
服を選んで貰いながらレイカとカーティスの関係を聞くと、認めたくないのか、憎々しげに師弟だと言った。それはもう思い出したくもないのか、笑顔が引きつりだすは、服を選ぶ手に力がこもる。

レイカ「姫様、ぜっっっったいに、あの男には気を付けて下さい!!」

念に念を押された。
白いブラウスに青いワンピースを組み合わせ、髪もポニーテールにし、赤いリボンが映える。
仕立ては清楚系といった所だ。ムーンパレスの王族カラーは緑のため、中々新鮮だ。
試着を終えて店の出入り口付近まで行くと、服を着替えたカーティスが待っていた。

カーティス「お似合いですよ、皇女(ﾌﾟﾘﾝｾｽ)」

A「カーティスも着替えたのね」

カーティス「えぇ、ソルもこちらです。支払いは済ませてありますので、行きましょう」

カーティスはいつもの格好から、モノトーンの服装になり、ソルに至っては、着ぐるみを来ているため、歩くぬいぐるみのようになっている。
ソルを抱き上げると、カーティスに手を引かれ、そのまま店の外へ出た。
去り際にレイカに対して嫌味を忘れずに。

レイカ「あんたは二度と来んなーーー!!」

店を出て、ムーンパレスとは違う街並みに心を踊らせていた。
そして、楽しい時間が崩されるとは、まだ思っていなかった。