第二十三話『彼の名は＿＿』 ページ23
･
「Aはまだ見つからんのかっ！！！！！」
バンッ──と机を叩く音が部屋に響き渡る。
叩いたのは、尾崎紅葉。Aを溺愛していた者だ。
「す、すいません！！」
もう、消えてから一週間程が経つ。
なのに、Aが見つかるどころか謎の男の情報が何も無い。
遂に、彼女の怒りが爆発した。
ポートマフィアの首領である森鴎外に、独断で行動する事を禁じられている為、今は彼に従うしか無かった。
「もう良い。私が直接鴎外殿の処へ行く」
「あっ、お待ち下さい！実は情報が────ﾊﾞﾀﾝｯ」
部下の言葉など耳にも入れずに、早急にポートマフィア最上階へ行った。
「男の…名前が入手できたと言うのに…」
────────────
「失礼するぞ。」
相手の言葉を聞かず、ズカズカと入る。
其処には、まるで、待っていたかの様に座っている鴎外。
「あぁ、紅葉君。待っていたよ。そろそろ来る頃じゃないかと思ってねぇ」
笑みを浮かべている鴎外に、殺気を向ける。
要件を聞かれたが、分かっているのだろう。然し本人から聞く。
紅葉は、「もう待てない。Aは私が連れて帰る」と言った。
そんな紅葉に鴎外は、「良い情報を貰った」と別の話題に変えた。
別の話題に変えたのに気付いていたが、”情報”の方が気になり、どんなものなのかを聞く。
「ありゃ、部下から聞いてないのかい？まぁいいよ。
名前は、【折口 響輝】異能力『死者の口ぶえ』詳細は不明。
まぁ、まだそれだけしかわかってないんだけど。」
ふと、違和感を覚えた紅葉。
「折口？Aと同じじゃな」
そう。Aの苗字も折口なのだ。
しかも、異能力も似ている。
こんな、偶然があるのだろうか？
「まだ、確信はないけどね。彼はAちゃんと兄妹の可能性がある」
「っ！？…そう、か」
それはら話が早い。
実の妹が、裏の仕事をしていると分かったら、意地でも辞めさせるだろう。
だから、Aを別の所へとやった。
「紅葉君、顔が怖いよ。まだ確信は無いからね？まぁ、それを取るために…紅葉君には任務をあげようと思うんだ」
「任務？」
うん。と言う様に頷く。
「彼…折口響輝が、所属”していた”組織が判明してね。今、拷･問にかけてるんだ。行ってくれるかい？」
ニッコリと笑いながら紅葉に問う。
「もちろん」と言う様に紅葉は目を細めて笑った。
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げん - とても面白いです！最新頑張ってください！ (2018年11月17日 16時) (
レス) id: d35d46bd90 (このIDを非表示/違反報告)
化け猫 - 面白い！この作品の続きが気になる 更新頑張ってください (2018年9月27日 13時) (レス) id: d3ed948d91 (このIDを非表示/違反報告)
ワイモイ - ヤベェ、続きがちょー気になる！更新頑張って！ (2018年9月27日 7時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ(プロフ) - シャー芯さん» 指摘ありがとうございます！すいません、直してきます！ (2018年9月25日 17時) (レス) id: 3c9e6f42df (このIDを非表示/違反報告)
シャー芯 - 御衣ではなく了意、御意、では無いのですか？面白いです！これからも頑張って下さい。 (2018年9月25日 17時) (レス) id: 0b4c0bb1f2 (このIDを非表示/違反報告)
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